ADHDのカミングアウトをすべきか
昔は「自分がADHDだと、周りに知られるの嫌だな」と思っていたのですが、最近は「ADHD」だと知ってもらった上で接してもらう方が、まわりにとっても、自分にとっても良いなと思うようになりました。
「あの人はADHDだから、〇〇ができない」と思われるのはちょっとプライドが傷つくし、自分だって頑張ればみんなと同じようにできる…はず…と思っていたこともあったのですが、結局できないことは「できない」し、結果的に迷惑をかけることには変わりないんですよね。
ADHDで有る限り、定型発達の人とのコミュニケーションの齟齬は避けられません。
工夫をすれば齟齬を減らすことはできますし、円滑なコミュニケーションも可能です。ただ、それはあくまでも互いに「自分は/相手はADHDなんだ」という認識があるから成り立つことです。
ADHDだと相手に知ってもらわない限りは、エンドレス齟齬です。
ADHDだと周りに知られることのデメリットももちろんあります。「ADHDだからどうせできないよね」みたいな、意地悪を言われるかもしれません。
だけど言わなきゃ言わないで「なんでできないんだ!」と責められるでしょうし、どっちにしたって「できない事実」からは逃れられません。
生まれつきできないことに対して、「やれ!」「できるようになれ!」と言われてもおそらくできるようにはならないし、良い結果も得られないし、お互いにストレスが溜まる一方です。言う方も言われる方もきっとしんどいと思います。
もちろん、仕事であればやりたくないこともやらなくてはいけないし、ADHDを理由に避けて通れないこともたくさんあります。ですが、「自分はADHDなので〇〇ができません」と周囲にわかっていてもらうことで、無駄な衝突を回避することはできます。わかっていればこそ、お互いに工夫しあうこともできます。新しい解決策も生まれるかもしれません。
ADHDであることをカミングアウトすることは、ADHDを免罪符にして楽をして生きろ。という意味ではありません。あくまでも「私はADHDです」と人に伝えるのは、業務やコミュニケーションを円滑にするためです。
ADHDの人は別に悪意があったり、怠けたりしているから周りに迷惑をかけているわけではありません。脳の構造が違うから「結果的に」迷惑をしまうのです。
ADHDの根本的な「違い」は、薬で抑制することはできても、完全に変えることはできません。
それなら周りとの摩擦が少しでも減るのが、自分にとってもまわりにとっても最良かなと思っています。
でも~~~辛いよね。。言うの嫌だよね…はあ。。