元アウトローの社会起業家が孤独な年末年始を解消するため、『こたつ部屋』なるオープンチャットを開設した話。
元アウトローの社会起業家karma(かるま)はしばしば斬新なアイディアを出す。そのアイディアの面白いところは、単に奇抜な訳ではなく、裏側に明確なコンセプトがあるところだと思う。
今回はLINEのオープンチャットで『正月に帰る実家がない人のこたつ部屋』なるものの運用をし始めた。
社会課題の根底にある孤独
karmaと関わっていくなかで感じた事だけど、社会課題と『孤独』は密接な関係にあると思う。
例えば対人依存やアルコール依存、薬物依存も根底には自分の中にある孤独を埋める為といわれている。
※依存症については三森みささんの依存症啓発漫画『だらしない夫じゃなくて依存症でした』を読むとその世界観が分かる。
孤独は遅効性の毒のようなもので、自覚症状の有る無しに関わらずメンタルを蝕んでいく。
僕も多少の経験はあるが、ある出来事がトリガーになってダムが決壊したように孤独が押し寄せる時もあるし、孤独を自覚しながら焦燥感に駆られることもある。
日々の生活ではそれを感じる事が少ないとしても、年末年始という大きすぎるスキマ時間を与えられる事によって、孤独が表出する人も出てくる。
孤独はそれ単体で大きな社会課題だ。
帰る実家のない人達
こたつ部屋が開設されて気付いた事だけど、正月を一人で過ごす人は意外に多い。開設から数日、こたつ部屋には60人くらいの参加者がいる。皆で一つのこたつに入ってゆっくりするといった空気感だ。
こたつ部屋に入る人は様々だが、実家そのものが無い人や、実家があっても安心して過ごす事ができない人が多い。
コタツ部屋で交わされる会話は日々の雑談だけど、その空気がそれぞれにとってのセーフティネットになっていると感じる。
ふるさとの風景
今回、#ふるさとの風景 というタグがnoteのテーマにあったため、こういった記事を書いた。
本来こういう記事はテーマの意図とズレてしまうと思うが、ふるさとの存在やその意味を考えた時、ふるさとに代わる人の繋がりがあるのも現代的で良いと思う。
これもベタな表現になるけど、人間が誰もいない大自然を見るより、通知欄がすぐに埋め尽くされるスマホ画面の方が孤独を感じずにすむんじゃないかな。
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