長野での懲役の話
長野刑務所の4工に俺はいた。立役はH田Y田と言う二人組で、何をしたのか不思議になるぐらいに面倒見もよく「いい人たち」だった。
部屋長は最低のゴミ野郎だった。
「石井」
4工だけでなくおそらく長野刑務所でも有名なクソジジイ。石鹸で食器を何度も洗わせることによって部屋を支配していた。俺は途中から入ってきた中村というレイプ野郎と揉めて部屋をでた。父親がヤクザというその変な気狂いの背中には一寸帽子が入っていた。笑い出さずにいるのに必死だった。
懲役で誤解しているのは「怖いところ」という認識。人殺しやレイプ魔もいるが、奴らはなぜか懲役先ではただの一般人なのだ。だから全然怖くなかった。
研修の時に暴れて連れて行かれたやつもいたが、基本的に薬をやろうがなんだろうが「社会生の多少ある奴ら」が多かった。