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精神障害者手帳を取得した感想

私は精神の障害者手帳を持っている。
正式名称は精神障害者保健福祉手帳、それの一番低い等級の3級を昨年取得している。
それによって人生が変わった…わけではない。あまり変わっていない。

ただ、実際に取得してみて半年くらい経って、実際どうだったかについて書いてみようと思う。
結論だけ先に書くと、取れる可能性のある人は必ず取ったほうがいいと私は思う。

取得の手順

これはとても簡単だった。ただしお金はかかる。

やったことは医師から診断書を取る、これは初診から6ヶ月経った状態で手帳取得したいから診断書を書いて欲しいと言えば1週間くらいで書いてもらえた。診断書は私は役所のHPからダウンロードしてこれに書いてって持って行った。

保険適用外なので料金は5000-7000円くらいはみておいたほうがいい。多分そのくらいが相場だと思うが病院によりけり。

それを持って役所に行き、障害者手帳の申請を行いたい旨を伝える、その際には身分証と診断書と証明写真を持っていって、そこから3ヶ月くらいしたら完成する。

発達障害の場合、特にADHDの場合処方箋のために定期的に通院すると思うので、自立支援医療受給も同時に申請した。
これを申請すると通院している病院での診察料と薬局の処方料金が1割負担になる。これはかなりデカいので併せて申請したほうがいい、手帳の申請と同じもので申請可能だ。

手帳を取得してからの手続き

これは会社によると思うが、私は会社に手帳を取得した旨を申し出た。義務ではないので別にしなくても問題はないと思う。

それから私は都民なので、都営交通乗車許可証をもらいに大江戸線の駅に行った。
これもすぐ終わる、使ってるICカードと手帳を見せて簡単な書類を書いて申請するだけ。そうするとそのICで都営交通は乗り放題になる。
ちなみに都営交通でタッチしたら定期利用と出るので表示で障害がバレることもない。

あとは所得税と住民税の減免を受けられるので年末調整、確定申告の際にその申請を行う。

それくらいだ、あまり多くのことはしていない。

手帳取得のメリット

思うのは、ボディーブローのようにジワジワと取っといて良かったと思うケースがあるので、そのメリットを感じる順に書いていく。

税の減免

まずこれはありがたい、所得控除と住民税控除が定額で発生する。所得金額によりいくら返ってくるかは違うので一概には言えないが、私の場合6万円くらいは返ってきた。

診断書の取得と何なら通院と服薬まで含めてこれだけで足が出る。
なのでこれだけでも取得の理由たりうる。それも毎年減税されるので、この税負担の高い状況で、毎年数万円もらえるのは大きい。

施設での割引

これはあまり気にしていなかったが、実際使ってみると結構減免を受けられる。
私の場合妻と子がいて、例えば新宿御苑や昭和記念公園などにも行くことがあるが、その際の入場料はタダになる。それも介助者一名を含むので妻の分まで無料だ。

私は美術館などはほとんど行かないが、そういうところも都道府県や行政が運営している施設だと無料になるケースが多いので、チリつもで結構ばかにならない。

さらに民間でも、例えば映画は1000円で見れたり、水族館やアンパンマンミュージアムなども妻も含め半額で入れたりする。
これも一回で千円単位で割引を受けられるので、年間だと結構な額になる。子育て世帯は特に恩恵を受けやすいだろう。

交通機関

先述の通り都営交通はすべて無料になる。
それに加えて、民間でも恩恵が受けられる。

例えば民間の路線バスも多くは半額で利用できるし、2025年4月からはJRで100kmを超える場合の運賃も半額になる。おそらく新幹線でも運賃分は半額になる。

あとは飛行機だ、一般の予約が空いていなくても障害者枠の予約枠が空いてるケースが結構あって、予約が取りやすい。
ANA系は障害者運賃として価格設定されているが、JAL系は障害者だとフレックスの運賃から割引がかかる形になっており、いつの旅行かに応じて使い分けるのが得だ。

手帳取得のデメリット


これに関しては正直あまり思い当たる節がない。

分からないが、あるとすれば

高リスクだと判定されて保険に入りにくくなる、または料金が高くなる

住宅ローンなどの審査に影響が出る、通常の団信に加入できない

くらいは可能性としてあるかもしれないが、そこはよく分からない。
が、これも銀行や保険会社によるし、そもそもどちらも診断書は提出しなければならないため、もし通院しているならあまり変わらないと思う。

手帳も嫌なら別に常に携帯する必要はないし、今はカードタイプのものもあるので、周りの目が気になることも特にない。

結論

なので、取れるなら取ったほうがいいと私は思う。特にデメリットもなければ、ジワジワといろんな場所で割引してもらえるケースがあるので、ノーリスクでその恩恵を受けない手はない。

加えて、最近は先ほどのJRの話のように精神障害者に割引が効くケースは増加傾向にある。
そのため今後はさらにメリットを享受できるケースが増える可能性が高いことを踏まえると、より取得をおすすめしたい。

手帳取得で人生は激変しなかったが、ザックリ年間10万円くらいは多分お得に生きられるようになると思うから。

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