2019年ボカロ10選

初めましての方は初めまして。リーチ一発ツモ国士…裏2です。

一年ちょい前からボカロ曲を掘り始めた音楽知識もない新参のライトボカロリスナーです。そして初のnote投稿です。

2019年投稿の数多あるボカロ曲。その中でも特に好きな10曲を10位から順番に簡単なコメント添えて紹介していきます。

それではよろしくお願いします(ペコリ)


10位

椎谷ユウさん「ウィスパーミント」(6/7投稿)

清涼感のあるサウンドが気持ちいい軽快な作品。爽やかなギターサウンドをメインに電子音の音飾やハンドクラップ。時折入るスクラッチ音も良いアクセントになってます。

AメロBメロとも前半押さえ目、後半盛り上がるようにしていてメリハリ効かせた展開。そしてサビや二回目の間奏後半でピロピロ歌っている電子音のメロディーが好きなポイント。落ちサビから大サビに入るときのブレイクも気持ちいい。

最も心惹かれたのは二回目の間奏。初めて聴いたときビックリしました。
普通ならギターソロでも入りそうな場面だと思うんですがまさかのカットアップソロ??楽しいかっこいい!うまく言葉では説明できないので是非聴いてみて欲しいです



9位

とりさん「幻想ノスタルジア」(9/16投稿)

すごいクオリティのボカロ処女作がたびたび投稿されるボカロ界隈。この曲もそんなハイクオリティなデビュー作品のひとつです。
ドラムのビートや間奏のギター好き。イラストのミクさんも持っているオルゴールの音色も素敵です。

軽快なリズムとテンポの良さが本作品最大の魅力。場面ごと変化していくリズム感がとても気持ち良いです。
そして語感の良い歌詞がテンポよく連なる歌声。自分でも意味わかんないこと書いてるなと思いますが…この曲の歌声はメロディーというよりもリズム隊のような印象が強いです。
A・Bメロをはじめかなり音数絞ったシンプルなトラックですが歯切れ良い詞の連なりが途切れないテンポの良さを作り不思議な疾走感を産み出します。そして気付いたらあっという間に曲が終わっていてリピートしたくなる。そんな不思議な魅力溢れる作品です。



8位

Clean Tearsさん「SAKURA」(7/21投稿)

メロディアスなミクトランス。音の響きやメロディー、優しいミクさんの歌声がとにかく美しい。

まずイントロから素敵。
トランス作品にはよく「イントロ長いは褒め言葉」というタグやコメントがついてます。でもこれはきっとイントロがただ長ければ良いということではなく、長さを感じさせない音の良さや流れの良さがあってこそですよね。
パーカッションのビートから始まりそこにピアノのメロディーが乗り、さらに電子音とカットした歌声(?)が加わり…あまりにも気持ちよくて1分23秒があっという間に終わっています。

僕の終点は少し手前だけれど 側にいてくれたこと  ありがとう  
記憶に花をくれて  ありがとう

感謝、そして出会いと別れを思わせる歌詞。そのひとつひとつの言葉、その1音1音をミクさんが丁寧に、慈しむように声にし紡いでいきます。この優しく柔らかな歌声が豊かに響く空間で美しいメロディーと心地よいビートにのって……綺麗…尊い…この歌声をずっと聴いていたい……

7分30秒と少し長めの作品ですがリピートしたくなる素敵な曲です。



7位

物煎餅さん「スロゥイントゥザフラットライン」(4/21投稿)

様々な音色と歌声が織り成す疾走感。爽やかで軽快。キラキラと光が反射する晴れ渡った雨上がりような光彩とわくわくする高揚感。
瑞々しく弾ける音と小気味良いビートにのせて高らかに歌い上げるテトさんの歌声がめちゃめちゃ良い。

アコースティックな音色のギター爽やか。Bメロのストリングスお洒落。スピード感演出するドラムや駆け回るピアノのメロディーも素敵。

Cメロで一度落ち着いたテンポから加速し畳み掛けるように走り抜けていくラスサビ・アウトロは圧巻。
この駆け抜けるスピード感・迫力も物煎餅さんならでは魅力のひとつですね。ぜひ他の作品もチェックして欲しいPさんの一人です。




6位

一二三さん「結い傷な」(4/11投稿)

和楽器を取り入れたロックサウンド。男女の愛憎を歌った歌詞、大人っぽいウナの歌声も特徴的な作品。

1番惹かれたのはウナの調声です。ザラッとしていて摩擦係数高めな歌声。これが曲調や歌詞、音階低めの歌メロと相まって胸に引っ掛かり耳に残ります。一二三さんの他のウナ曲とは明らかに声質が違います。愛憎がテーマのこの曲に合わせたのでしょうか。

その一生で感じて欲しい 滲む私 傷と痛みを

これは歌詞の最後の部分。

背を向け互いに結んだ糸の一端を引っ張って離れていくいく「貴方」。今にも千切れんばかりに軋む糸と私のこころ。
「ここで終わるその一生で(薄らぐ意識で視界が滲むなか)私が負った痛みを味わいなさい」
といった感じで解釈したんですけど、どうなんでしょう。イラストで手に持つ包丁を向けるのは二人を結ぶ糸なのか「貴方」なのか、或いは…



5位

ぺーさん「ミラーガール」(5/17投稿)

ボカロディスコ。ハンドクラップやブラス音が楽しげな明るい雰囲気を演出します。けれど、すこしテンション低めなウナの歌声も相まってどこか物憂げに感じる曲調。そしてウナの声が良い…

明るいけど暗さを感じるサウンド。歌詞も明暗を対比したものとなっています。

眩しすぎる憧れの人。その光が強ければ自分の影の部分も色濃く映る。自分を卑下する気持ちと、でも彼女に近づきたい気持ち。劣等感と、それと向きあって進もうという感情。明暗併せ持つ曲調と歌詞がリンクしてるようで素敵です。

ブラス音を入れるタイミングが絶妙で気持ち良いのも好きなポイント。ブラスが鳴り出すBメロからサビに向かって気持ちがどんどん盛り上がります💃



4位

シライソトさん「トビウオ」(1/24投稿)

来ました、トビウオです🐟💨私をツイッターでよく見てるフォロワーさんはご存じかもしれませんが…私、トビウオ激推し野郎です。
自分のツイッターアカウントが何回「トビウオ」というワードを含むツイートしてたか検索して数えてみたら67回、かなり多いです(当社比)。大好き!

??『じゃあ何で4位なの?』
ワイ「…………… 」

…改めまして

お洒落でポップ、爽やかで楽しくてカラフル。ストリングスやピアノの使い方、音色がとてもオシャレで好き。メインボーカルIAの両脇をVY1とVY2が固める異色なトリオですね。IAの歌い方がかわいいです。

一番好きなのはCメロ。今まで強い主張をしてなかったベースが「ドッドッドッドッ」と何かが起こりそうな予感。そして三人の歌声が上に向かって伸びていきブレイクを挟んでラスサビへ。
海中を泳ぐトビウオがCメロで加速・浮上し水面を蹴って飛んでいくよう。
アウトロのバイオリン2本の優雅な演奏も大空を背に雄大に滑空してるトビウオの姿が浮かんできます。

動画も可愛くてオシャレで個性的で素敵!是非曲と一緒に楽しんで欲しいです。

こういう個性的な、自分にビッタリとハマる曲に不意に出会えるので新曲漁りは止められないんですよね。
ボカロリスナーしていて良かった~!トビウオ~大好きだ~~!



3位

午後ティーさん「雨を待つ。」(10/9投稿)

爽やかだけれど哀愁感じるサウンドと軽快なリズム。ギター3本鳴ってます?めっちゃかっこいい。

この曲で好きなところはCメロ終盤でガッツリとテンションを落とした後、落ちサビからラスサビへとシンバルの「チッチキチー」を皮切りにほぼ声だけでガッと一気にアゲてくるところ。下げて上げる。ギャップ萌えしちゃいます。
他にも2番Aメロではギター無しアレンジに変化させて1番とは違う雰囲気を演出するとともに直後の間奏ギターの盛り上がりを際立たせてます。狙って作ってるんだろうな、すごいなぁ。

音も構成も好きなこの曲ですが特に印象深いのは歌詞と歌声です。

ねぇ、夕景   いつかのように泣いて
飲み込んでしまえよ    雨

これはサビの始まりと終わりの歌詞です。(恐らく)唐突に突きつけられた男女の別れのあとを歌った本作品。歌詞が誰かに向けられたものになるなら、その対象は相手または自分になることが多いのではないでしょうか。でもこの作品では「風景、自然現象」に向けて感情をぶつけます。

そんな歌詞をどこかやけっぱちに、気持ちを吐き捨てるように歌い上げるウナ。
もしかしたら泣きながら夕日に向かって「バカヤローー!!!」とか叫んでいたりするのかな、などと想像してしまいます。
可愛らしさも残ったその歌声とエモエモなギターがホントもうエモエモのエモ。青春ですね(遠い目)。素敵です。



2位

ユキトモさん「オドルコトノハプラネット」(7/3投稿)

テンポの良い進行と語感の良い歌詞が魅力的なシューワッシュワッなパピプペポップダンスミュージック。軽快で楽しい。そして2番サビ終盤の「コトバ  コトバ  ことば  たんないよ」の「たんないよ」の歌わせ方、なんか可愛い…

この曲の1番好きなところは「サビの入り」です。

Bメロでサビへの盛り上がりを作って期待させたところで1小節の間オケが止まります。   そしてその静寂のなか鳴らされるギターの「ジャジャッジャーン」を合図にサビが始まるわけです。ここで是非1,2,3,4,1,2,…と拍子を刻んでみながら聴いてみて下さい。

 「ジャジャッジャーン」で1,2,3拍使ったあと。4拍目にできる音の空白を埋めるようにサビ歌い始めの「シューワッシュワッな」の「シュー」を食い気味に4拍目からスタートさせて次の1拍目にパーンと音を当ててきます。テンポの良さは維持しながらこの1小節で強い緩急を付けてサビ一発目での盛り上がりを演出。いやぁニクい!
因みにひとつのサビに同じメロディーのところがあと2回出てきますが入り以外は1拍目から歌い始めてますね。        

さらにさらに。間奏からのラスサビ前。
今度はすこし長めの2小節オケを止めてギターの音だけにします。そして2小節目の4拍目から「シュー」と歌い始めたあと、これまでと違い1拍目の「ワッ」のところではまだオケを入れずに2拍目の「シュワッ」のところまでタメてからスパーン!と音を当ててくる変化をつけてきます。


こ、これはズルいwww!!

(唐突な太字)


何を言ってるのか分からない??そんな人は曲を聴きながら1,2,3,4,1,2…と数えてみて。
そしてラスサビに入るところで、私と一緒に

「1,2,3,4,1,2,3,シュー,ワッ,スパーン!」

「うわあぁ~!2拍目までタメるのズルいww!!」

って騒ぎましょう!!


1位

私の2019年ボカロ1選はこの曲だ~!!

tezzyさん「すこし歩く」(6/1投稿)

歩く歩幅の軽快でポップでカジュアルなそれでいて綺麗でお洒落な作品。
等身大の飾らない歌詞が感傷的だけどなんかちょっぴりいじらしい。可愛らしいミクさんの歌声もコーラスも素敵。

どの音にも意味があるように思えてくるような完成された、洗練された音使い。軽快でありながらゆったり落ち着いた空気感。

キラキラとした電子音の装飾に綺麗なピアノの音色。そして軽快なリズムを刻むドラム、要所でアクセントをつけてくるエレピ。地味に足元固めるベース…もう全部好き……!

特に好きなポイントをいくつか挙げると

・上の方で伸びやかに鳴っているオルガンのような音色。歯切れが良いタイプの音が多いなかで軽快になりすぎないよう落ち着かせてゆったりした雰囲気を演出。いい仕事してます。

・2番サビ前の僅かにタメ気味に駆け降りてくるエレピのフレーズ。この絶妙なテンポ感がニクい…!

・2番サビ終わりすぐに始まるCメロを挟んで流れるようにラスサビに接続する曲構成。オケの流れがあまりにも自然に繋がるので、私はここも実質サビのような認識で聴いてます。

・ラスサビ1回し目(3:03)の駆け上がるエレピ、そしてそのあとパーンと弾けキラキラと降り落ちる装飾音。曲の最大の盛り上がりどころを煌びやかに演出します。

・ラスサビ2回し目冒頭の歌詞表示ないところで「こんな一日はやく忘れたいな」と歌う上のコーラス。こういうのを隠しておいて最後に持ってくるのがズルい…

・アウトロの「ランラララン」
はぁ…綺麗…アウトロの余韻も最高…幸せ…

こんな素晴らしい曲を産み出してくれてありがとう。ありがとうtezzyさん。

文句無し、ダントツの1位!優勝!好き!大好き…!!
これを聴かずに2019年ボカロを語るのは勿体ない!
今まで知らなかった人、聴いて!!
知ってた人、もっと聴いて!

「すこし歩く」最高!全人類聴いて!!


…というわけで
以上、私の2019年ボカロ10選です。

最後にマイリストのリンクです、良かったら聴いてみてください。


お読みいただきありがとうございました。



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