『さよなら神様』


麻耶雄嵩さんの作品。
『神様ゲーム』の続編である。
別の小学校に転校した鈴木が、クラスメイトの淳に犯人を教えていく。

「犯人は〇〇だよ」という書き出しに衝撃を受けた。しかし、ただの倒叙ものではなかったのでこのような形もあるのだなと思った。
神様の言葉によって、登場人物の行動が変わっていくのが面白かった。
これほど主人公の周りの人間が不幸になる作品はあるのだろうか?
鈴木が同じ小学校に転校してきたら、嫌だなと思った。

印象に残っている文

「“退屈”というのはあくまで人間に理解しやすい表現を使っているにすぎない。人は空を飛ぶことも出来なければ、自由に姿を変えることも出来ない。つまり様々な制限を課されているわけだ。そんな中で、感情だけは全て与えられていると思いこむのは、とんだ間違いだよ。人間に認識できない感情など山ほどある」

過去二回と同様、まるで昨日の理科の小テストで一番簡単だった問題の答えを教えてくれるかのように、さりげない当たり前の口調で。

人殺しの話をしているのに、口調が軽い。昨日見たバラエティ番組の感想について雑談しているような。あの芸人、噛みまくってたよね。ワイプでよそ見している所を抜かれてたね。


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