『校閲ガール』
宮木あや子さんの作品。
出版社で校閲の仕事を行う河野悦子が主人公である。
以下の話が収録されている。
校閲ガール⁉︎
校閲ガールと編集ウーマン
校閲ガールとファッショニスタとアフロ
校閲ガールとワイシャツとうなぎ
校閲ガール〜ロシアと湯葉とその他のうなぎ
愛して校閲ガール
本当はファッション雑誌の編集に関わりたいのに、校閲の部署になったという設定がとても面白いと思った。
自分が今まで読んできた本の影で校閲している人がいると思うと、とても感謝したくなった。個人の考えであるが、校閲はAIなどに取って代わられない職業だと思う。
本郷大作先生のエロミステリというのを読んでみたいと思った。
貝塚や藤岩といった悦子の同僚が個性的で、一緒に働いてみたいと思った。
印象に残っている文
作家には文章の癖がある。繰り返しの表現を好んで使う作家に繰り返しのトルを入れると激怒されたりもする。
「おまえ……筋金入りのゆとりだな」「はぁ? 私たちゆとりは国政の被害者なんですけど? あんただって二年遅く生まれてたらゆとりだったんだよ、たかが二年で偉そうにすんな」
近づきたくても、どれだけ愛しくても、校閲者は「原稿」に過度の愛情を注いではならない。その「原稿」の生みの親に対しても、人格を露にしてはならない。
ハリー・ウィンストン、ティファニー、ブルガリ、カルティエ、ヴァン クリーフ&アーペル
通常、仕事に慣れた校閲者が一日で完璧にできるのは二十五ページほどだとされている。
今やバレンタインデーは気になるアイツ(男)にチョコを贈る日ではなく、女子が「頑張ってる自分へのご褒美」という名目で高くて美味しいチョコレートを大量に買い込んで夜中に食べ、大幅に体重とニキビを増やす日である。