『ホルモー六景』
万城目学さんの作品。
『鴨川ホルモー』のスピンオフ短編集である。
高村がなぜちょんまげにしているのか。
楠木の恋の行方。
私は「丸の内サミット」がとても好きである。
印象に残っている文
「加茂川の水、双六の賽、山法師」とは平安の昔、都で並ぶ者ない権勢を誇った白河法皇が、どうにも意のままにならぬものとして挙げた、いわゆる天下三大不如意である。
あの八坂神社の石段で、僕は何に腹を立てていたのか。僕は彼女に腹を立てていたんじゃない。彼女の心に少しも近づけない、自分に腹を立てていたのだ。
「しかし、毎日、毎日、よくもまあ、こんなに会議があるもんだ。何かをすることばかり考えて、肝心の何かをする時間がない。愚かだ。非常に愚かだ」