知念実希人さんの作品。
心臓外科医の平良裕介は、富士第一総合病院への異動を希望していた。ある日平良は教授から3人の研修医を指導するよう頼まれる。もし3人のうち2人が心臓外科に入局したら、異動希望を叶えると平良は教授から言われる。
心臓外科の過酷な勤務状況を研修医に正直に伝えるべきかどうか悩んでいる平良の姿が、読んでいてとても辛かった。もし自分が同じ立場だったら、研修医に何と伝えているだろうか。心臓外科の現状を知らなかったので、とても勉強になった。絵里香が亡くなってしまったあと、平良が宇佐見へ見せた優しさが素晴らしかった。自分がもし同じことをされたら、号泣してしまうと思う。平良の妻がとても理解のある人で本当に良かったと思った。
印象に残っている文