『踊れぬ天使』

原宏一さんの作品。佳代のキッチンシリーズ3作目。今回は石川県、静岡県、新潟県、群馬県、山形県、北海道に佳代が行く。


静岡県の茶畑を所有する夫婦の話と、新潟県の麻耶の話が好きである。

ブラジル料理に挑戦する佳代がすごいと思った。自分だったら、受け入れられなくて諦めてしまうだろうと感じた。

佳代が作った里芋チーズケーキがどんな味か食べてみたくなった。

正志さんの言葉が身に沁みた。

モンクは知らなかったので、後でYouTubeで検索した。

原さんの別の作品である『ヴルスト!ヴルスト!ヴルスト!』についても述べられていて、嬉しかった。


印象に残っている文

「ブラジル人が好きなのは、日本の子どもが好きなもの。カレー、オムライス、焼きそば、巻きずし、インスタントラーメン」

シモン芋は白サツマイモとも呼ばれるブラジル原産の芋だ。サツマイモに比べてカルシウム五倍、カリウム二倍、ビタミンC三倍と栄養素が高い健康食材として注目されているため、大泉町がブラジル関連の特産品として売りだしている。

「簡単に言えば、許す、許せないという気持ちは、“こうでなければならない”という思い込みから生まれるんです。だから、こうでなければならない、という思い込みをなくせば、許す、許せない、という気持ちもなくなる」

「だって佳代のキッチンは、支店を開くほうも開いてもらうほうも両方が納得ずくじゃないと意味ないしね。支店開設を焦るよりも、佳代さんが出会った人たちと、どう絆を深めるか。そっちのほうが大切だと思うな」

『ふらり、ふらり、気ままに旅していれば、いつかきっと何かが見えてくると思うし、任務だとか責任だとか考えるよりも、そのほうが佳代さんらしいじゃない』


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