『明日は結婚式』

小路幸也さんの作品。小路さんの作品は初めて読む。

真平と春香は明日結婚式を行う。真平と春香の家族一人一人に焦点を当てた物語。


真平の妹の真奈の特殊能力が羨ましいと思った。

真奈のアシスト能力の高さに驚いた。

真平と春香の会話で作者の小路さんの他作品が出てくるのが、とても面白いと感じた。

真平と春香の結婚式後の生活をちらっと覗いてみたくなった。



印象に残っている文

授業中の背筋の伸び具合なんか、椅子の上に厚さ十五センチのクッション敷いてるんじゃないかってぐらいに伸びていて、授業をする先生が逆にやりにくいぐらいに真剣に聞いているって話で、担任の先生がもう少し肩の力を抜いてもいいと思いますって心配するくらい。

結婚は確かに二人のことであって、極端に言えば親なんかどうでもいいのよね。二人が幸せならば周りがどうであろうといいのよ。でも、二人だけ幸せでその他の周りの人が嫌な気持ちになるよりも、皆が幸せな気持ちになっていた方がいいに決まってる。

わからないことがあるのは、あたりまえなんだ。違う人間なんだから、わからなくてあたりまえ。それでも、親子でしかわからないことがある。母娘にしかわかりあえないことがある。夫婦にしかわからないことがある。そして、友人同士でしかわからないことがある。人生は、そうやってたくさんの人同士で繋がっていって、彩られていく。

「不幸や悲しみは傷となって残る。でも、幸せなことや喜びって、きっと身体や心に静かに染み込むようになっていって、表には残らないものなんじゃないかしらね」

「ずっと妻や子供の笑顔を思い浮かべながら、パンを焼いているんですよ」

読書好きだから。いやむしろ活字中毒者と言ってもいいぐらい。鞄の中にまだ読んでいない本が入っていないと落ち着かなくて電車もとかにも乗れないって思うような人なんだ。

いいなと思ったら応援しよう!