『姑の遺品整理は、迷惑です』
垣谷美雨さんの作品。
脳梗塞で急死した姑の遺品整理をしなければならなくなった嫁の望登子の話。
他人の遺品整理は大変なことであると学んだ。
なぜこのようなものがあるのだろうか?と思うのだろう。
望登子の心の声が時々出てきていて、とても印象に残った。
実母のことを知っているようで知らなかったというのは、意外とあるのかもしれない。
印象に残っている文
捨てるのが大変というだけじゃないんですよ。もったいないという気持ちまで、否応無く引き継がなきゃならないんですよ。その辺のこと、わかってますか?
一度に大量の情報が視覚から入り、頭の中で整理されないままグルグル回っている。
夫婦揃って朝は八時には家を出ることを思うと、一日の労働時間が長すぎる。うちの夫も例外ではない。日本はいつまで残業大国なのだろう。
「あれから思ったんだけど、親っていうのは、死んで初めてどんな人間だったかがわかるね」
「親になるというのは誰にとっても初めての経験でしょう。だから、うまくやれる方が奇跡だと思わない?」