『微笑む人』
私の好きな作家のひとりである貫井徳郎さんの作品。
会社員の仁藤は「本が増えて家が手狭になったから、妻子を殺した」という。
そんな理由で人を殺すのか?
何か別の理由があったのではないか?
小説家である「私」が仁藤の周辺の人物などから話を聞く。
様々な人が「仁藤はいい人だ」と口をそろえて言う。
仁藤の過去を調べると、仁藤の周辺の人物が不審な事故で亡くなっていたことがわかる。
東野圭吾さんの「悪意」のように、すでに犯人はわかっていて、動機を追及していくスタイルである。
ラストは言わないことにする。
読めば読むほど頭の中のコードがこんがらがっていくように感じた。
部屋がどんどん汚くなっていく感じだ。
「とりあえず読んでみてください」と言いたい作品である。