『彼女について』

よしもとばななさんの作品。

由美子 主人公

昇一  由美子の母の妹の息子

敦子  由美子の母の妹


感想
結末を知ってかなり驚いた。
昇一はなんて良いやつなんだと思った。
母が父を殺して他人にも傷を負わせるという過去があると、母に対しての思い出が濁ってしまいそうになる。

印象に残っている文

私が見たところによると、男の人の八割くらいは、いくつになっても自分のまわりにいる女の人たちが自分に多かれ少なかれ気があると思っているみたいだった。
移動しはじめるときだけが好きなのだ。目的地が近づいてくると少しだけ憂鬱になる。また地面におりてその中の時間に入り込まなくちゃならなくなる。
「君が自分で人生を創れる人でほんとうによかった。」
「私は、私として生まれてきて、私にしかできない感じ方と考え方を持っていて、ただそのことだけでもう、いいと思うの。決して悲しくはないよ。」
性的な意味ではなくって、人はどうして人に触れると安心するのだろう。動物だからなのだろうか。表面的な意味ではなく、もっともっと深いところで全てが性的な生き物だからなのだろうか。

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