『のっけから失礼します』
三浦しをんさんの作品。
三浦さんのエッセイはとても面白かった。個人的に好きなものベスト5を挙げる。
黒いスーツの男
危険地帯テラス席
常識を超える体
非実在野球人生
黄色いボタンを押せ!
「危険地帯テラス席」の鼻水が垂れてくる描写がとても面白かった。
「常識を超える体」に出てくるマッサージ師さんは、ほとんどの食べ物でお腹を下してしまって可哀想だと思った。しかし、本人はかなり前向きに捉えていて、すごいと思った。
「黄色いボタンを押せ!」に出てくる下唇に伝票を挟む店員さんがすごいと思った。普通は挟めないと思う。周りの人に挟める人がいるかどうか聞いてみたい。
印象に残っている文
「年を取ると、動かないものがどんどん好きになるんです」
「親しい仲でのみ使っている呼び名」が、期せずして外へ漏れたときの居たたまれなさといったら、相当のものがある。
鼻が滝化した客が店頭でピザを食べていたら、「わー、マーライオンがいるよ!」と通りがかったチビッコがはしゃいでしまうかもしれない。そうすると、ピザが売りの地中海っぽい外観の店なのに、「シンガポールの店なのかな」と通行人が勘違いする可能性がある。それなら、マスクで鼻だけ隠した変態が店頭でピザを食べてたほうがました。
「らっしゃっせー!」を受け渡していくリレー競技があったら、彼らは確実に一等になれる。