『神さまのいうとおり』

谷瑞恵さんの作品。

高校生の友梨は父親が農業を始めたため、曾祖母の暮らす田舎に引っ越した。


縁側から出るという行動が、出戻ってこないようにという意味があることを初めて知った。

ひいおばあちゃんはこれからも元気に過ごしてほしい。

瑛人と担任の先生との過去の話を知って、心が痛くなった。

友梨のお父さんに対する気持ちが変わってきて良かったなと感じた。


印象に残っている文

「キャンピングカーだ」高校生になった瑛人が、友梨の前でそう言う。待ち合わせの場所に来たとたん、「よう」とか「待った?」とか何もなく、いきなり本題に入るのが、彼らしいといえば彼らしい。

いや、心配性というよりも、予想外のことに弱いのだ。思いがけないこと、それも悪いことが起こったら、どうしていいかわからないから、正常に戻ってほしいと心配してしまう。

糸は絡まるのが自然だという。人と人ともそうなのだろうか。絡まった糸も、ゆったりした気持ちでほぐしていけば、きっとほどける。あせって結び目が固まったり、つい力ずくで引っ張ると切れてしまうかもしれないけれど、おまじないがあるから大丈夫だ。


いいなと思ったら応援しよう!