『むかしのはなし』
三浦しをんさんの作品。
以下の話が収録されている。
ラブレス、ロケットの思い出、ディスタンス、入江は緑、たどりつくまで、花、懐かしき川べりの町の物語せよ
それぞれの話の初めに基にした昔話とそのあらすじが書かれている。
最初はそれぞれ独立した話だと思っていたが、実はつながっていた。
個人的には「ロケットの思い出」と「たどりつくまで」が一番好きである。
「女にモテる男」はいない。逆に、「男にモテる女」もいない。
ラブレス
勉強ができていれば、多少のずれは見過ごしてしまう。
ロケットの思い出
真喜子の言葉は、読んでも読んでも意味のわからない国語の文章題みたいだった。理解できないし、したくない。
ディスタンス
終わりに直面すると、ひとは二種類に分かれるようだ。すなわち、これまでどおりの日常を堅持しようとするひとと、思い切り好きなことをやって火花のように散ろうとするひと。
たどりつくまで
どうして母親というのは、飯の心配と雨に降られる心配しかしないんだろう。
懐かしき川べりの町の物語せよ
無防備に転がっている全裸の男というのは、もしかしたらこの世で一番、間が抜けてる物体かもしれない。
懐かしき川べりの町の物語せよ
マトリョーシカをさらに風呂敷でぐるぐる巻きに包んだぐらいの間接話法でそう言ったら、
懐かしき川べりの町の物語せよ
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