『灰色の虹』
貫井徳郎さんの作品。
タイトルを見たときに、「虹が灰色とは、どういうことだろう? 明るい話ではなさそうだ」と思った。
冤罪で上司殺しの罪に問われた江木雅史。
彼に自白をさせた刑事、
彼の弁護を担当した弁護士。
彼に厳罰を要求した検察官、
彼に有罪を宣告した裁判長、
彼を事件現場付近で見たという目撃者。
事件関係者が次々に殺されていく。
冤罪というものがなぜ起こるのか、今まであまり理解していなかった。
しかし、この本を読んでそれぞれの心理を知るうちに、人間の弱さを感じた。
このようなことが現実で起きてはならないと。