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3話 3-1 ”赤と朱のDNA”
**** PIERCING 3話 グリーンネックレス ****
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進化した動物や植物が人類に反逆してきた世界のお話です
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「うー……」
疲労の唸りを上げながら、ミカはあたりを見回した。メンバー全員、疲労の色。
”第50ウェーブの殲滅完了を確認”
”1分後、第51ウェーブを開始します”
インターバルのカウントが始まる。
「だから最初から飛ばしすぎって言ったのよ……はぁ」
飛ばして無くても50ウェーブともなれば疲労が限界付近に達することは誰もが分かっているが、疲れをごまかすために言わずにはいられない。
「いやぁーまいったねー……ってか、これいつまでつづくの?」
「限界が来るまでよっ!」
「あー、やっぱり?」
インターバルのたびに行われるミカとミサのやりとり。その光景から元気をもらうメンバー。レイチェルの回復サポートを受けながらそれぞれ次に備える。
”開始30秒前”
「よし、まぁあと1ウェーブくらいならなんとかなるかな」
リュウトが気合を入れる様に大きな声をあげた。それを合図に全員が顔を上げて表情を引き締める。
”開始10秒前”
”警告!”
警告のアナウンスとともに流れるサイレン。甲高い異常音と赤いランプが辺りを覆い尽くす。
「え?何?」
ミカが驚きに一瞬飛び跳ねる。
”警告!次回を最終ウェーブとします”
「何この演出……」
ミサが唖然とした表情を見せる。
”開始5秒前”
1秒毎のカウントが始まる。全員が立ち上がり構える。
鳴り止まないサイレン。クリアにならない赤い視界。そして現れる赤い光に照らされる黒い影たち。
「嘘でしょ?何この数?」
辺り一帯を埋め尽くさんと言うばかりの数え切れない獣。その数にミサが愕然とした。
「うおぉぉぉ、これは燃えるな!トーマ!!」
「それはリュウトだけですよ……」
やれやれと言った感じに肩を落とすトーマ。
「……リーダー」
アイリッシュの声でミサがハッとした表情を一瞬見せると、指示を出しはじめた。
それとほぼ同時に0のカウントがされ、サイレンと赤い光に耳と視界を支配されながらウェーブが開始された。一斉に飛びかかってくる獣の群れ。
真っ先に突進してきた最前列はミカの仕掛けておいた地雷型のトラップで吹き飛んだ。その爆炎で視界が更に悪くなる。爆炎の中から後続が飛び出してくる。
「最後なら……まぁしょうがないよね……」
ミカはつぶやくとトラップの生成にはいる。それを確認したスピナー二人組がミカと獣の間に入って守備を固めた。そこへ空から氷の刃が降ってくる。
不意を付かれた二人は避ける動作にさえ入れなかったが、氷は空中で砕け散って辺りに降り注いだ。アイリッシュの斬撃サポート。
二人の無事を確認した全員が上を見上げると、空中にも先が見えないほどの大群。
「あー?マジ?」
ミカが可愛げの欠片もない音色で、誰にとでもなく疑問符を投げた。
これが、しばらくの間世間の話題を独り占めにすることになる戦闘シミュレーションのはじまり。人々はそれを「終焉の狂気」と呼んだ。
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