【スマブラSP】フィットレの復帰がたまに事故る理由を調べてみた
本記事は、大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIALについての記事です。
はじめに
Wii Fit トレーナーの上必殺ワザは、上昇中にBボタンを連打することで上昇距離が伸びるワザです。
しかし、Bボタンを連打しているにもかかわらず上昇距離があまり伸びない、ということがたまにあります。
「ちゃんとB連打したのに復帰距離が伸びず、そのせいで試合に負けた」という、Wii Fit トレーナー使いなら一度は経験するこの現象について、原因を2年くらい前にトレーニングモードで調べてみました。
以下、Wii Fit トレーナーのことを”フィットレ”と呼ぶことにします。
上必殺ワザの仕様
フィットレの上必殺ワザは、ワザのモーションの6-37Fの間にBボタン入力を行うと、フィットレの上昇速度が上がり、その結果として上昇距離が伸びるようになっています。
「モーションの6-37F」の目安は、フィットレが上昇を始めた直後から中腹辺りまで上昇するまでの間です。(下図参照)
この範囲外でBボタンを押してもフィットレは加速しませんし、上昇距離も伸びません。
また、Bボタン入力を成功させてフィットレを加速させたとき、その後17Fの間は次のBボタン入力が受け付けられなくなるため、フィットレを再び加速させることができません。
もう一度フィットレを加速させたい場合は、最初のBボタン入力から18F以上経過してから再度Bボタン入力を行う必要があります。
これらの仕様から、一度の上必殺ワザでフィットレが加速できる回数は最大で2回です。
普通、上必殺ワザを使用するときはBボタンを5回や10回は連打しますが、上昇距離を伸ばすのに寄与しているのはそのうち2回のみで、それ以外のBボタン入力は無効となっています。
加速回数と上昇距離
上必殺ワザの上昇距離は、フィットレが加速した回数(すなわちBボタン入力を成功させた回数)と、フィットレが加速したタイミング(すなわちBボタン入力を行ったタイミング)によって変わります。
加速回数ごとの上昇距離の違いを下の画像で示してみました。
加速回数が2回のときと比較して、0回や1回のときはあまり上昇できません。
加速回数が同じ2回で、加速のタイミングだけ変えたケースを比較したのが下の画像です。
傾向として、1回目と2回目の加速のタイミングが空きすぎると上昇距離は短くなるようです。
このことから、フィットレの復帰事故の原因は
①1回しか加速できていない
②2回加速しているが加速のタイミングが空きすぎている
のどちらかかと考えられます。
特に、1回しか加速できていない場合は上昇距離がかなり落ちるため、フィットレが復帰をする際は、Bボタン入力を2回成功させることが最重要となります。
どうやってB連打すればよいか
上必殺ワザでステージに復帰する際、ここまで書いておいてなんですが、先述の仕様のことは考えなくてよいです。
今まで通り、できる限り素早くBボタンを連打してください。
ボタン連打の速度は人によってバラバラですが、連打間隔は大体8~12Fあたりでしょう。
これくらいの速度でBボタンを連打できていれば、大抵の場合において「フィットレを2回加速させる」という条件は達成されます。
例として、上必殺ワザを発動させた後にBボタンを11F間隔で連打した場合、ワザのモーションの11F目と33F目のBボタン入力が有効となるため、フィットレ2回加速させることが可能です。
ちなみに22F目の入力と44F目以降の入力は無効扱いとなるため、上昇距離には影響しません。
入力パターンは無数にあるので、ここでは詳しい説明を省きます。
ただ、Bボタンの連打速度が遅すぎると「2回加速」の達成が困難になることは留意すべきでしょう。
なぜ復帰がたまに事故るのか
この記事の本題です。
先述した通り、上昇距離が短くなる理由としては、
①1回しか加速できていない
②2回加速しているが加速のタイミングが空きすぎている
のどちらかと思われます。
①1回しか加速きていない
フィットレが1回しか加速できないようなBボタンの入力条件としては、
「そもそもBボタンの連打速度が遅い」
「上必殺ワザ発動後の最初Bボタン入力が遅い」
「上Bコマンドの先行入力によるズレがうまいこと噛み合う」
「ラグか何かでBボタン入力が反映されていない」
などが考えられます。
このうち、「上Bコマンドの先行入力によるズレがうまいこと噛み合う」について少し説明します。
例えば、上Bコマンドを先行入力してから6F遅れて上必殺ワザが発動したとしましょう。
そして、Bボタンを先の例と同じく11F間隔で連打したとします。
この場合、上必殺ワザのモーションの5F目、16F目、27F目、38F目、49F目…にBボタン入力が行われることになりますが、このうち有効なのは16F目の1回のみですので、フィットレは1回しか加速できず、結果、上昇距離があまり伸びなくなります。
連打速度は十分なのですが、先行入力のズレと連打間隔がうまいこと噛み合うと、上記のようなケースが起こりえます。
「上Bコマンドの先行入力」が発生する例としては、ステージ崖下で横必殺ワザを出した直後に上必殺ワザ、空中回避直後に上必殺ワザ、といったケースが該当します。
フィットレ使いなら一度はやるムーブですので、上B先行入力は頻発するものと思ってよいでしょう。
この他にも「1回しか加速できない」ような入力パターンはあるのでしょうが、これ以上はきりがないのでここまでにします。
ちなみに、Bボタンの連打間隔を常に8F以下にすれば、理屈上は「1回しか加速できない」という現象は回避でき、復帰事故は起こりません。
②2回加速しているが加速のタイミングが悪い
先に示した画像のように、Bボタン入力を2回成功させてフィットレを2回加速させても、上昇距離があまり伸びないパターンもあります。
これが起きる条件として私が思いつくのは、Bボタンの連打間隔が歪になっているか、①でも取り上げた「先行入力のズレ」が絡んでくるかで、2回の加速の間隔が空きすぎるパターンかと思います。
この辺の条件も綺麗に整理できていないので、恐れながら本記事ではこれ以上は考察できません。
おわりに
ここまで、フィットレの上必殺ワザの仕様についての紹介と、復帰事故が起きる原理の私なりの考察を述べてきました。
これらは私がトレモで調べた結果を基に書いているだけで、攻略サイトや検証サイト等での裏付けは取れておりません。(というかこのテーマを取り上げているサイトが見つからない)
この記事は一個人が書いたものとして、話半分に受け取ってもらえたらと思います。
復帰事故で試合に負けて「なんで復帰できなかったんだ」と理由もわからず泣きを見てきたフィットレ使いが、「こういう理由で復帰できなかったんだろうな」と納得しつつ負けられるようになれば幸いです。
補足1 目押しの話
この記事では、「上必殺ワザの途中でBボタンを連打する」ことを前提として書いています。
しかし前述の通り、一度の上必殺ワザで有効となるBボタン入力は最大で2回、見方を変えるとBボタン入力は2回行えば十分ということです。
つまり、Bボタンを連打せずとも、適切なタイミングでBボタンを2回目押しできれば、理論上は上昇距離を十分に伸ばすことが可能です。
例えば、ワザのモーションの10F目前後に1度目のBボタン入力を、30F目前後に2度目のBボタン入力が行われるように、上BコマンドとBボタン入力×2回を「タタン、タン」といったようなリズムで入力できれば、ボタン連打無しで上昇距離が伸ばせます。
しかし、復帰事故のパターンの①でも述べたように、Bボタンの入力のタイミングが、上Bコマンドの先行入力のせいでズレることがあります。
その場合、1度目のBボタン入力が「上必殺ワザの仕様」の項で述べた「ワザのモーションの6-37Fの間」に入らないことが起こりえます。
その場合、Bボタン目押し入力×2回のうちの1回は無効となりますので、フィットレは1回までしか加速できません。
そうなると、当然復帰距離が短くなり、復帰力が落ちてしまいます。
このように、Bボタンの目押しによる復帰は事故を引き起こしかねないため、実戦で目押し復帰するのはオススメしません。
補足2 前作の話
私は前作の大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U(以下、for)でも似たようなテーマで検証したことがあります。
当時の検証精度がいい加減だったこと、トレモの検証環境が今作(以下、SP)ほど充実していなかったこと、当時の検証記録が手元にないこともあって正確な話はできませんが、上必殺ワザの仕様は前作と今作とで一部異なっています。
具体的に言うと、
・Bボタン入力成功後に次のB入力が受け付けなくなる時間がforだと6F(SPは17F)
・Bボタン入力を成功したときの加速量が、SPと比較してforは小さい。
という点が異なります。
Bボタンの入力受付が「上必殺ワザのモーションの6-37Fの間」というのはforもSPも同じです。
そのため、for時代の上必殺ワザの上昇距離を最大近くまで伸ばそうとすると、Bボタン入力を5回も成功させる必要があり、復帰力の安定性はSPより低いものでした。
SPでは素早くBボタンを連打しておけばほぼ確実に上昇距離が十分伸びるので、そういう意味では「今作の上必殺ワザは強化された」といえるかもしれません。