開幕直前!新生RAGE SHADOWVERSE PRO TOURにあれこれ言いたい
こんにちは。”観るe”あでりーです。
先日、今までRAGE ShadowVerse Pro League(以下、RSPLと略します)として開催されていたシャドウバースのプロリーグが、新しくRAGE SHADOWVERSE PRO TOUR(RSPT)に生まれ変わるとのニュースが飛び込んできました。今日はそれについて、開幕前夜(当日だけど)に期待を込めて書かせていただきます。今しか投稿できない!
1.フォーマットの変更
そもそもRSPL時代も個人BO3&2Pickの3本勝負からチームBO5にルールをいじってきた経緯がありましたが、今回のRSPTも大きくルールを変更し個人BO3(or2Pick)のリーグ+決勝トーナメント制を繰り返し、チーム単位でシーズンポイントを競うように改正されることになりました。
こうしたフォーマットはリアルスポーツでも珍しいものではありません。そう、F1をはじめとするモータースポーツが個人レースでありながらシーズンではチーム(コンストラクター)の年間ポイントを競い合っています。
あるいは最近知った例でいうとインターナショナル・スイミング・リーグ、水泳もこれに近いと言えます。個人/リレー競技のポイントの積み重ねをシーズン単位でチーム間で競い合う形式とのことです。こちらのリーグには北島康介さん率いるチームも参加しています。
こういった形式には大きな特徴があると考えます。参加チーム数の制約が比較的緩く、日程がチーム数に依存しないこと。実はRSPTの発表前に昨シーズンの準優勝チーム、NTT西日本リバレントが解散するという衝撃のニュースがシャドウバース界に飛び込んできました。幸いメンバーのほとんどが別オーナのチームに移籍することでほぼ現状維持という形になりましたが、このことはいつリーグに参加するチームの構図が変わりかねないとの危機感を与えたものと思います。RSPLのチーム総当たり形式からの変更は、激動のeスポーツ界の状況を見据えた判断だったのではないかと思います。
2.競技者からの期待(想定)
私は競技者ではないのでこの章の記載は想定でしかないのですが。。。
対戦フォーマットが競技シーンの一般的な形式である個人BO3になったことは、競技者としては大きなプラスと言えます。今までは5デッキ(リーダー重複なし)の対戦だったため3rdデッキ以下の対戦も組み込まれていたのが、各プロのBO3の回答としての2デッキに絞られた形での対戦が観られる形となり、競技シーンからは今までよりも大きな注目を集めそうです。
せっかく予選がリーグ戦(8人リーグ*2ブロック)で56試合、BO3なので最大168対戦が行われるのですから、RSPTでは対戦そのものに加えてデータ面を提示していくのはどうでしょうか。代表的なアーキタイプごとの勝率を出すのにそこそこ妥当な試行回数が得られることになります。
競技としてはもう一つ、チーム事情によって弱いデッキを握って対戦することが無くなるため、競技シーン上のプロ個人としての強さがより明確になる点も期待されるのではないでしょうか。
3.観る者からの期待と不安
一方、競技者というよりは視聴者としては、推しのプロが理不尽な対戦を強いられることが無くなる点は大きいのではないでしょうか。前述のとおり以前の形式では弱いデッキを担当するケースがあり、そういう時に限ってTier1のデッキと当たったり相性負けしてしまう状況だと、選手は十分に実力を発揮できる状態だったとは言えず、観ている側としてあっさり黒星が付いてしまう様を歯がゆく思うこともあったかと思います。新しい形式では相性負けも当人の選択次第。
視聴フォーマットがどうなるかは気になります。一つは視聴時間、以前述べた通りRSPLはチームごとの対戦が2時間程度になっていてその単位では観やすかったのですが、特に予選はどのくらい試合を写すのか。また、予選の対戦数から考えると、全ての対戦を(メイン放送で)配信するとは思えない。そうなると、なかなか決勝へ行けないプロは自ずと配信上の登場回数が減っていくことになります。本戦に行ければ問題ないので、成績が悪ければ露出が減るのもプロスポーツの運命か。
そしてもう一つ、チームメイト同士の会話シーンが観られなくなるのではないか。以前は作戦タイムの様子を流したり、対戦中も楽屋で応援するチームメイトの姿を小窓で写したりしていました。チームによってはそれを逆手に取り、作戦タイムと見せかけてコント(茶番!)を行ったりして人気を博しましたが、予選が個人戦同時並行で行われるようになると作戦タイムもないしチームメイトの対戦を応援することもできないのでは。このあたりは本当に観られなくなってしまうのか、ちょっと引っかかっています。
4.観る者の不安を吹き飛ばすアイデア!?
前章の最後で触れた通り要は対戦以外のちょっとしたオフショット的なものも観たいのよ、というニーズに応えるアイデアを思いつきました。
『本戦は東京のスタジオを飛び出して全国を転戦する』
eスポーツなのだから全国どこにいたって対戦はできるはず。(なんなら実況解説陣は東京に置き去りでも観戦はできる)であれば、それこそF1みたいに、あるいは将棋のタイトル戦のように、本戦はいろんな土地で実施すれば、本戦出場者へのご褒美的にもなるし、オフショットも新鮮なものが撮れることが期待できます。それを本戦の合間の準備中に流すとか。さらにRSPLは基本無観客で行われていますが、将来的に有観客で行う場合にもいいプロモーションにもなると思います。
逆に開催地も地域起こし的に使うことができるのでは。実はストリートファイターのプロと熊本がコラボするe-Travel熊本なる企画が行われていたこともありました。
もしeスポーツプロリーグの影響力が経済にプラスの影響を与えることを示すことができれば、プロリーグの地位ももう一段高いところにいけるのではないでしょうか。
5.なんだかんだ言いましたが
個人的には、RSPTのルール変更を最初に聞いたときは、また新しい手を打ってきたな!とシンプルに期待してしまいました。実はRSPLは最近観るのにダレてしまった(視聴フォーマットが長すぎたのが主因だと思いますが)面もあったので、対戦フォーマットの変更と予選総当たりによるガチンコ化にはドキドキするし、本戦を分けることは注目ポイントの絞り込みという点では忙しい時にプラスに働きそうです。
まだまだ歴史の浅いeスポーツ。続けていくためには変化も必要です。今回のRSPTの試みがいい方向に働き、シャドウバースのプロシーンがより長く続きますように。
最後に一言。『なんで全部大文字に変えたん?』