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保育所の誕生日会、私だけ知らなかった。
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日本における在日外国人数は1990年以降増加し続け、2022年には過去最高となる300万人に達しています。日本で暮らす外国人は様々な課題を抱えています。なかでも、外国人女性の多くは不安定な経済状況 や言語の壁などにより、社会から孤立するケースも多いです。またそれらは、彼女らの子どもたちに大きな影響を与えています。
しかしながら、そのような課題はまだまだ日本社会に周知されていません。
「本当にそんな支援が必要?外国人や在日外国人女性なんて自分の周りにはいない、遠い存在」と感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
このnoteでも私たちが出会った日本に住む外国人の方々のエピソードをいくつかご紹介させていただきましたが、今月から数回にわたり、noteにて私たちが出会った在日外国人、外国人女性や外国にルーツを持つ子どもたちについて、エピソードをテーマに分けてご紹介したいと思っています。
今月のテーマは「子育て」について
これからご紹介させていただくエピソードをお読みいただければ、私たちがなぜ外国人女性たちと一緒に事業をスタートしたのか、私たちAdelanteが目指しているゴールについて、知っていただけると思います。
1月は「子育て」がテーマです。お読みいただけると嬉しいです!今回は「子育て」特に子どもの保育所についてのエピソードをご紹介します。
保育園での誕生日会、わたしだけ知らなかった
ブラジル出身のジュリアさん。3人の女の子のママです。日系ブラジル人の両親に連れられ来日した時は17歳でした。日本の学校に通ったことはなく、日本語の勉強は独学で、ひらがなやカタカナが少し読める程度。家庭内の言語はもちろんポルトガル語。職場は製造業のラインで働いていて、同僚は全て外国人。日本人のママ友もおらず、日本語を使うのは子どもの保育所の先生と少しだけ。
来日してから約20年経った今は日本語を話すのがとても上手で、私たちにこんなことを教えてくれました。
「二人目の子どもが保育所の時、教室に貼ってある写真を何気なく見てたの。
7月生まれの子どもたちの誕生日会の写真で、うちの子どもも7月生まれだったから、そこに写ってたのね。
子どもは自分のお母さんの膝の上に座って、記念写真を撮ってたの。うちの子だけ、保育所の先生の膝の上に座ってた。
誕生日会があること、そして、誕生日会には親が行って子どもと一緒に記念撮影があるのを私は知らなかった。
保育所の先生がお知らせの手紙を入れてくれてたみたいなんだけど、私は日本語が読むことができないので、大切な手紙だとわからずに捨ててしまっていたの。
私が日本語ができないせいで、子どもにとても悲しい思いをさせたなって、自分を責めたよ。」
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なかなか取れない…子育て中にたくさんの葛藤が生まれます。
コミュニケーションがうまく取れないと悩む外国人保護者たち
令和3年度の在留外国人に対する基礎調査(出入国在留管理庁 )による「あなたが子育てについて困っていることを教えてください」という問いに、「保育所・幼稚園などの先生とコミュニケーションがうまく取れない」と回答しているしている人が13%いました。
私たちが出会ったこのエピソードもまた先生たちとのコミュニケーションが足りず起こってしまった出来事でした。さらに、彼女には保育所に友達と呼べる人がおらず、保育所の行事や困りごとを気軽に相談できる人がいないという環境でした。
また、私たちは違う外国人女性からはこんな相談を受けたことがあります。
保育所から七夕の短冊をもらって、「書いて。」って言われたんだけど、何を書いたらいいのかわからないし、日本語も書けない。七夕ってなに?
日本の年中行事に親しみがなく、七夕もわからない。忙しい保育所の先生には聞けないし、日本人の友達もいない。
彼女たちは子育て中に孤独を感じていました。
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気持ちを込めて一文字一文字書きました。
私たちができることはなんでしょうか。きっとたくさんあるはずです。もっともっとたくさんできることがあるはずです。
Adelanteでは、外国人女性の孤立を防ぐため、相談事業も行っております。ぜひこちらの記事もお読みください。
※プライバシー保護のため、名前、国籍、年齢、性別など一部内容を変更して記載しております。
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