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【ADDress会員インタビュー】人との交流があるセカンドホームとして 「vol.04:江島 健太郎さん」

ADDressに関わった人が一様に口にする、ADDressに集う『人』の魅力!
会員さんには、年齢や働き方もさまざま、バラエティ豊かにADDressを使った暮らしを楽しまれている方々がいます。
このコーナーでは、日頃から寄せられる「どんな会員さんがいるの?」という声にお答えし、ADDressの仲間の暮らしやライフスタイルを、ADDress会員がインタビュアーとして紹介していきます。

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今回は、シリコンバレーのユニコーン企業Quora社のエバンジェリストであり、エンジニアでもある江島 健太郎さんにお話を聞きました。

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旅をする生活で知った、人のいるところに自分がいる意味

ーーーまずは、ADDressを始めたきっかけを教えてください!

実はこれといったきっかけは覚えてないんです(笑)
それまでも、ホステルとかゲストハウスを転々と、仕事をしながら移動するということをやっていて。
そういうことをやっているうちに、ゲストハウスにずっと住み続けるのもありじゃないかなと思っていた時期があったんです。

ーーー仕事でアメリカに長く住まれていたとのことですが、その時からですか?

そういう生活をするようになったのは、日本に帰ってきてからです。アメリカにいるときは普通の暮らしをしてました。

日本に帰ってきてから、仕事が手につかなくなる出来事が起こって。どうしようかと思っていたとき、地元四国のお坊さんに「お遍路がいいよ」と、同じような境遇の人が、そうやって回っていたよと聞いてから、何となくやった方がいいのかなと思うようになって。そこから実際にお遍路に行ったんです。地元が香川県なので、必ずしも宿泊しながらではなく、時々家に戻りながらですが、八十八箇所を回ってました。

ーーーそんなことがあったんですね。

個人的なことって知り合いには話しにくいこともあるけれど、行きずりの人とか会ったばかりの人だと話しやすくて。お遍路をやっている人の中には、似たような境遇の人もいたりするんですよね。それで、お互いの持っている重荷というか、そういうものを話すきっかけが、お遍路の生活の中で生まれてきて。なんとなく旅をする生活がそこから始まりました

それまではホテルに泊まるようなタイプだったけど、人のいる場所の方がいいなと思うようになって、ホステルやゲストハウスを巡るようになりましたね。そこでいろんな人と話をするにつれて、人のいるところに自分がいることに意味を感じました。そこからがこの暮らしをはじめるスタートだったんです。

そんな時にADDressが出てきて、一番最初のMakuakeのクラウドファンディング(2019年2月)を見て、これはいいなと思って、即支援しました。実際に利用し始めたのは、2019年7月からです。

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求めていたのは 「ゆるすぎない、つながり」

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(▲写真:ADDress京都伏見邸にて)

ーーー今、世界中にはいくつかのコリビングサービスがありますが、ADDressを選んだのはなぜでしょう?

やっぱり「人との交流」というのがキーワード。
ホステルやゲストハウスをネットワークしているサービスにも実は入っているんですが、なんとなく人との繋がりが薄いというか。その拠点におけるコミュニティの位置付けは、「one of them」でしかなくて、9割の人は普通の旅行客なので、自分が求めてたものとは少し違うなと思いました。

ADDressの場合は、その拠点はADDressだけのものであることがほとんどで、家守がいて、その場合来る人も全員会員で、そのモデルは他のものとは違って置き換えできないものだし、「ゆるすぎない、つながり」が僕の求めていたものと合っていたという感じです。

ーーー私も実際に利用していて、よくわかります!

ゲストハウスもこれまで利用してきたので、抵抗はないし、淡い付き合いもそれはそれで良かったんですけど、自分の中でも少しずつ変化が起きてきて、つながりが残るのもいいなと思うようになりました。

ーーーゲストハウスを利用していた時からつながっている人もいますか?

いますよ!そうそう、偶然なんですが、ADDressの美馬の家(徳島県)に行った時に、その時の知り合いに会いました。会社員のプログラマーだけど、自分の住居を手放して、日本だけじゃなく世界中をアドレスホッパー生活している人。美馬の家は、「のどけや」というゲストハウスの1室がADDress拠点になっている家なので、いろんな人の出入りがあるんですが、そこにたまたま彼も泊まっていました。彼は、美馬市の再生をずっと見守ってきている方で、毎年ここを訪れているそうで、そのときは家守さんの代わりに彼に美馬の町を案内してもらいました。

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(▲写真:ADDress美馬A邸「のどけや」

ーーー全てが面白いようにつながってますね!

そういう暮らしをしている人自体がまだ、小さなコミュニティだからなのかもしれないですね。でもADDressがあったから再会できたんだと思っています。

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コミュニティのある、「セカンドホーム」としてのADDress

ーーー今は、普段どのようにADDressを使ってますか?

僕は、セカンドホームとして使っています。ADDressだけで100%生活をするというゴールは置いていなくて、気が向いたときに行くっていう。
考え方はいろいろあると思うけど、「別荘借り放題サービス」といった感覚がしっくりきてます(笑)。そこにコミュニティがついている。そういう感覚だと、距離感の近い人が集まるような気がします。
実際、全く行かなかった月もあるくらいで、使う月と使わない月がまばらです。

ーーー別荘借り放題サービス!(笑)仕事で行くというより、気が向いたときに息抜きに行く感覚でしょうか?

ADDress拠点に仕事をしに行くという感覚はないですね。仕事は24時間365日いつでもどこでもやります。今自分のいる場所で仕事をしているという感じかな。

ーーー今日は江島さんが普段仕事をしているWeWorkにお邪魔していますが、ここでないと仕事ができないというわけではないですか?

ないですね。
アメリカ法人のQuoraという会社で仕事をしているんですが、日本の拠点は自分だけなので、今のところ場所のしばりなく仕事ができます。
パートナー会社とBizDev的な仕事があるときは東京にいますが、それ以外のときにADDressに滞在したりしています。

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「自分の知識を誰かのために」 趣味から仕事へ

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ーーー普段の仕事や働き方についても教えてください。

元々、スタートアップのアメリカ進出をきっかけにシリコンバレーに渡って、その後ニューヨークで『East Meet East』という会社を創業して、長らくアメリカで仕事をしていたんですが、帰国して、今はQuora社(米国シリコンバレーのユニコーン企業)のエバンジェリストとして、Quoraの日本進出を担当しています。

ーーー先ほど話していた『Quora』は有名なQ&Aサイトですよね。その日本進出を一人で担っていると?

そうなんです、日本国内がベースなのは自分だけです。

実は僕がQuoraと関わるようになったきっかけが、身内の病気だったんです。なんとか治してあげたいという気持ちで、毎日毎日、医学論文を読んでいたら、読むものがなくなってしまったんですよね。最先端の医学論文まで含めて、英語のPubMedという医学論文を公開しているアメリカのサイトがあるんですが、そこにある論文を全て読み切った。その時には、日本中のその科の医者なら必ず参考にしている、学会のガイドラインの数字に間違いを見つけて報告したら、学会の事務局から御礼が来るほどまでの知識になっていました。

その頃から医学論文を読む習慣がついて、今でも定期的に読んでいるんですよね。一回読めるようになると簡単に読めるようになるし、その知識を活かせる相手はいなくなってしまったんですが、今でもその知識をため込んでいるのを何のためにやっているんだろうなと思っていたときに、現れたのがQuoraだったんです。

自分がため込んだ知識を他の人にも役立てるかもしれないと思って、「病気」や、あるいはもっと広く「健康」について書くようになったのがQuoraとの関わりの始まりでした。

Quora
実名制の知識共有に特化したQ&Aプラットフォームで、「ミッションは世界の知識を広げ深めること」。同じ質問や課題が複数の人に当てはまるようなものを扱っている。BNBR(Be Nice, Be Respectful)=「他者に思いやりをもち、敬意をもって接してください」という、基本方針のもと、クオリティを大切にし、書く人にとっての自己表現を大事にするカルチャーをもつ会社。

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いろんな価値観をもつ人と暮らす「コミュニティ」の大切さ

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ーーーADDressを利用してから、以前と比べて変化したことは?

都会と田舎でのライフスタイルの違いがあると思うんですが、もともと田舎出身なので知らないわけではないんですけど、あらためてその違いがはっきり意識されるようになりました。

僕は子どもがいないですが、子どもを育てる環境を考えた時に、たくさんの大人に囲まれて育った方がいい子に育つんじゃないかと。
ADDressの生活を通して強く感じるようになってきたのは、「核家族」というモデルは持続可能じゃないと思っていて。
例えば、夫婦2人、子ども1人の3人の家族があったとして、2人だけでがんばって生活をなんとかしていくという形は、本来、生物としての人間にとっての家族の形としてはよくない形だと考えていて。
それだと、子どもにとっての日常の社会がそこにしかないと思うんです。両親2人と塾に行く関わりくらいで。

そうではなく、両親以外に、いろんな価値観を持った大人もいて、やんちゃな子どももいて、そういった環境でもみくちゃになりながら育った方が、本当の意味で柔軟性が育って、その方が本来の人間の姿なんじゃないかなと。

村みんなで子どもを育てるというか、それが日本の未来なんじゃないかなと思っていて。その未来に近いのが、ADDressのようなライフスタイルだと思うんですよね。

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ーーーたしかに大人でも、いろんな価値観の人がいることに気づくと、考え方が柔軟になりますね。

ある意味、未来を暗示しているというのは感じます。こういった暮らしの方が、本来の人間としての暮らしなのかなって。
これから人口も減って、子どもよりも高齢者が増える時代で。そんな時、後生大事に子どもを囲っていたら。
「コミュ障」といった言葉が生まれた背景にもそういうことがあると思っています。子どもを大事にするがあまり、例えば塾に通わせて、いい学校に行かせてって考えになるけどむしろ逆で、大事な子どもだからこそ旅をさせるといったように、もっといろんな人と関わってもみくちゃにされる方がいいと思うんです。

そこに大きなヒントがあると思います。
ただ、空き家を再生するという不動産の問題ではなくて、社会自体の作り替えが必要だと思うんですよね。

そうなると多くの大人が持つ先入観となってる、「大人になったら独り立ちして、自分の家庭、いわゆる核家族の形態を持たなければならないんだ」といった感覚もなくなっていくだろうし。
長い歴史の中でみると、その方が特殊なんですよね。戦後の高度経済成長期以降のほんの短い期間それが可能だっただけで、それ以前の社会って大家族だったですよね。
家の母屋におじいちゃんから孫まで、団子になって生活していて。けんかもしょっちゅうするだろうし、うっとうしいなと思うこともあるだろうし、プライバシーもなかったと思うけど、その時代の暮らしの方が人間にとっては良かったんじゃないかなという気がするんですよね。

人口が減っていく社会の中で、「擬似家族」みたいなもので、それと同じものができればいいなと。本当に血の繋がった家族でなくても、同じことができると思っています。

「コミュニティ」が大切なんですよね。家という入れ物ではなくて。

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人との出会いを通して、ADDressを共につくっていく感覚

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(▲写真:ADDress二子玉川邸にて。会員も家守も社員も一緒になって食卓を囲むことも。)

ーーーADDressの家でのお気に入りの過ごし方はありますか?

僕の場合は使用頻度が高めではないので、行ったら人と話すことを優先します。
ADDressの説明会に会員として登壇した時にも、会場に来ていた人に聞いたら、9割以上の人が、人との交流を求めていると言ってたんですね。ワーケーションで使うというのもひとつだけど、人の存在が前提なんですよね。

社員も家守も会員も、一緒にADDressをつくっていく感覚ですね。

ーーーADDressを通して、やってみたいと思うことは?

まずはいろんな拠点に行ってみたいですね。
(2020年)2月からANAとADDressの航空券定額サービスが始まるので、それを利用して、行けてなかった拠点に行ってみようと思ってます。
雪まつりの期間中に札幌へ、そのあとは熊本空港から宮崎空港へオープンジョーで飛行機を利用して、九州にある宇城多良木日南の拠点をレンタカーを利用して回る予定です。
そうして、いろんなものを見てからかな!

(▲関係人口創出による地域活性化に向け、ANAと連携して、航空券定額サービスの実証実験をスタートしました。)

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江島 健太郎さんのお話はいかがだったでしょうか?
お遍路で、人のいるところに自分がいることに意味を感じて以来、人との交流を大切にする旅を、ADDressをセカンドホームとして使いながら実現されているとのことでした。

また、人とのつながりや交流、コミュニティというキーワードが、ライフスタイルや仕事に生きているのが印象的でした!

ADDressの会員になるには?

今回のエピソードを聞いて、ADDressのことが気になった方もいらっしゃると思います。
ADDressってどんなサービスなの?どんな家に滞在できるの?など詳細は、ADDress公式HPADDress公式noteの他の記事もぜひご覧ください!


説明会やイベントも随時開催中!

「ADDressのことをまずは知りたい、聞いてみたい」。ADDressについて直接話を聞ける説明会や、ADDressの家やその地域に根付いた楽しいイベントも随時開催しています。
イベントや説明会があったら参加したい!という方はこちらのイベント情報をぜひ見てくださいね。

(▲直近に開催される説明会はこちらをご覧ください。)

それでは、次回のエピソードもお楽しみに♪

(取材・記事・撮影:久米 恵)
(写真提供:江島 健太郎さん)
(その他写真・スライド:ADDress)

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