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就職活動を一区切り

去年の12月から始めた就職活動を先月末に終えた。
4月の初めには選考をすべて終えて、残りの期間はいただいた内定の中からこの先お世話になる企業を選んでいた。

最終的に内定承諾をしたのが4月28日だったから、それまでの3週間くらい自分でもびっくりするくらい悩んでいた。

ありがたいことに選択肢が複数あって、さらにありがたいことにその中のどこに進んでも、自分はそれなりに充実した日々を過ごすことができるだろう。そう思えるくらい、事業や待遇、そして採用に携わってくださった社員さんも素敵だった。

最後まで悩んでいたのが、人材と総合建設の会社だった。二つとも全く異なる業界だし、与えられる仕事内容もそこまで似ているわけでもない。それでも私にとっては、どちらも興味があったし、最初は楽しいより大変なことが多いだろうけれど、それでも頑張れるだろうという覚悟もあった。

悩んでいたポイントとしては、事業内容を優先するか、それとも社風や社員さんにより重きを置くかということだった。
私が内定をいただいた人材の会社は、海外に現地法人があり海外とのつながりをより身近に感じられる雰囲気だった。キャリアアップの一環として、現地法人に日本語教師として赴任している社員の方もいた。大学で日本語教員養成課程を取っている+将来もう一度海外に滞在したいと思っている私にとって、入社後に海外の道が開けているのはとても魅力的な話だった。
これに対し、総合建設の会社は事業内容も素敵なのだが、何より社員の方がとても素敵だった。「就活は企業と学生が対等である」なんてことが言われるたびに本当にそうなのかと懐疑的だったけれど、この企業に関しては本当にそうだと思った。企業側からしてみれば大勢の就活生の中の一就活生でしかない、まだ会って間もない私の人生をとても深く考えてくれた。リクルーターとしてではなく一人の人間として、学生という立場を抜きにして一人の個人として、その選択に向き合ってくれているということをとても感じた。うまく言葉にできないけれど、「これが大人なんだ」とそのまっすぐな姿勢に心打たれた。

最終的に選んだのは、総合建設の会社だった。もちろん事業内容や福利厚生等も比較したけれど、最終的な決め手は人だった。勝手に私の中で人をランク付けしているようで申し訳なかったけれど、私にとっては何をするかより誰とするかの方が大切だった。そう考えたときに、私は総合建設の会社の人たちともっと関わりたい、もっと同じ時間を共有したいと思った。

総合建設は、建築、土木、住宅など複数の工事の施工を行う。その中でも、私は土木の技術職として採用され、いずれは施工管理技士の資格取得を目指す。道路や砂防、防波堤など工事面だけでなくお金の面においても大規模なプロジェクトに素直に興味がわくし、自分がかかわったものが形として残り、人々の生活の基盤になっていくというのも素敵だなと思う。あとは私の父が大工なのだが、私をここまで育ててくれた父と職種は違うけれど、同じ業界に身を置いていみるのもいいかなという思いもあったり。

教育を学んでいると、「先生や教育系の企業に進まないの?」と聞かれることがあった。だけど私は、教育は人が複数いればいつでもどこでも起こりうるもので、教育を学んでいるからと言って、学校現場や教育関連の企業に限定しなくてもいいと思っている。(もちろん、先生や教育関連の会社に就職し、大学で学んだ教育の知識を実践・還元することを選んだ人も尊敬している)
それに教育と建設という二つの領域に知見がある人ってなかなかいないのではないかと思っていて、そういう人になれたら素敵じゃないかと思う。

とはいっても海外に住みたい、という思いは捨てきれない。日本語教師という現時点で一番海外との距離が近い道を選ばずに、土木という全く新しい分野を学ぶというのは、すこし遠回りをしているかもしれない。

私が大好きなハイキューの中でも特に好きなセリフがある。

「回り道には、回り道にしか咲いてない花があんだからさ」

この言葉を信じて、未来の私が過去を振り返ったときに自分が選んだ道を後悔しないよう、毎日を積み重ねたいと思っている。

内定承諾書を書いているときに、採用に関してお世話になった方になにか言葉を添えたいなとふと思った。その思いのまま、衝動的にメッセージカードに言葉をつづっていたのだが、自分のことながらこの行動に驚いた。お世話になったといえど、顔をあわせたのはWEBと対面をあわせて5回ほどだ。そのごく短時間のかかわりの中で、自分の思いを伝えたいと思える人たちと出会えたことがすごいことだと思うし、この出会いを大切にしたいと改めて思った。

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