【吐露】就活モヤモヤ
空はどんより灰色で雨はしとしと降っている。こんな日は少し暗い思考に耽るのにぴったりだ。
雨が降るままに、私も自分の中で燻っているモヤモヤを書いてみようと思う。
就活の面接で言ったりエントリーシートに書いたりする「趣味」についてだ。
好きなことをして心が満たされたり気分転換になったりする趣味。
本来自分のためにやっていることだけれど、それが評価対象の一つになってしまっている。
空が好きだ。
常に変わりゆく空模様はみていて飽きない。
同じ空なんてない。今見ている空も少し時間がたてば別の表情をしている。
どこまでも高く広い空をみると自分のちっぽけさを認識できる。
自分が見ている世界だけが全てではない、世界の広さを教えてくれる、そういうポジティブなちっぽけさだ。
写真を撮るのが好きだ。
あらゆる今を残せるから。
人、植物、空、食べ物、建物、景色。
いろいろなものの命を切り取りたい。
私が感じたことや見た景色は、私が確かにそこに存在していたことを証明してくれる。
音楽を聴くのが好きだ。
言葉が音と一緒に届き、私の感情や想像を掻き立てる。
同じ曲でもそのときの気分で感じ方が違うから不思議だ。
ずっと聞いていく中でじんわり溶け込んでくる曲もあれば、一度聞いて「ああ、好きだ」と直感する曲もある。
そういう曲に出会えた時、たまらなく幸せに感じる。
これだけではない。読書、旅行、料理、空想など他にも好きなことはたくさんある。
それなのに就活での趣味は、好きという気持ちだけで終わらせてくれない。
なんでもかんでも自分ができることや仕事につなげてアピールしなければならないからだ。
同じ場面を撮っていても人によって切り取る部分が違っていて、
視点を変えることの大切さを学びました。
いろいろな場所の写真を撮りたくて、実際に足を運んだことで行動力上がりました。
採用担当の方に興味を持ってもらえるように、数字を用いたり簡潔に伝えることも大切ですよ。
就活でいい印象を与える趣味やそのまま使える志望動機についてかかれているサイトもあるので、
それらを参考にすることもおすすめですよ。
本当にやだ。気持ち悪い。
ただでさえ自分でも違和感ありまくりのアピールを初対面の人はどう受け取ってくれるのか。
たとえ言葉通りそのままに受け取られても、それはおそらく本当の私ではない。
「好き」を「できる」で覆い塗り固めた私は、果たしてどこまで私を表しているのか。
何が悲しいかってこんなに悩んでいるのに、結局は趣味も私という人物評価の判断材料の一つに過ぎないということ。
私にとって趣味は、誰からも干渉されない、私が私でいるための時間。
そこに他人の評価なんか求めてないのに、勝手に評価の土俵に上げられてしまう。
好きという気持ちそのままでいたいのに、歪んだり必要以上に着色されてしまう。
それがなんとも空しい。
このもやもやを抱えたまま就活を乗り越えることができるのだろうか。
雨は降り続けている。
でも今抱えている釈然としない気持ちを文字にして確認したことで
少しだけすっきりした。
不安の中にちょっとの安堵が顔を出す、そんな日曜日。