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からす

記憶の中で一番幼いころの記憶って何だろう。

それは多分、3歳ぐらいのときの記憶。

小さかった私はお庭でおままごとをしていた。
綺麗なお花を集めてお皿の上に並べていた。

お母さんに見てほしくて。
「すごいね」って言ってほしくて。

そっか。
今になって気づいたけど、
「すごいね」って言われたいのは
褒めてほしいからじゃない。
喜んでほしかったんだ。

でも、いざ家の中のお母さんを呼びに行っても
忙しいからって来てくれなくて。

しょんぼりしてまたお庭に戻ったら
私が一生懸命作ったお花のお料理は、ぐちゃぐちゃになっていた。

また家の中に戻ってお母さんにそれを言ったら
「カラスにやられたのかもね」って。

お庭に戻って私はカラスに泣きながら謝った。

ごめんなさい、ごめんなさい。
返してください。
ごめんなさい。

思い出す度に寂しくなる、そんな記憶。

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