生活と夢
何かを成し遂げたいなら、何かを失え。
とは言うものの、その覚悟をつけられずにだらだらと生きてきてしまったのが私の人生だった。
今のところ。
一つのことを達成することができないクズなんだと思い詰めることもよくあった。
夢で空腹は満たせないと知った20代。
生活基盤を安定させることに舵を切り、
音楽は封印した。
どこにいても、私はここにいるべきじゃない。
目の前の環境や人を大切にすること、その場に馴染むことや深く関わることを避け続けた。
音楽への熱情を押し殺すように、目の前の仕事に没頭し、時に自己否定と自己嫌悪に苛まれ、酒を飲むことで脳味噌を麻痺させて、ブラックアウトであろう睡眠もどきを経て夕方になり、働きの繰り返し。
生活との引き換えに心の安定は失っていった。
どちらも求めるのは我儘なのか。欲張りなのか。