心の離職
新聞業界に入って7年目。
駆け出しから不本意な部署に配属され、転職したらその大半を内勤で過ごすことになり、久しく書くことから遠ざかってしまった。
おっさんが女子力全開で上司や同僚どころか、気に入らない部下の足を引っ張り、評判を落とし、排除していく様子をこれでもかと見てきた。妬み、僻み、嫉みが渦巻く男の大奥のようであった。
ブルゾンちえみよろしく「あーー女に生まれなくてよかったーー」と心の中で叫んでいるだけろう同期の男社員。
それとも女はずるいとでも思っているのだろうか。
仕事で評価されたい、人間扱いされたい。
そんなささやかな願いでさえ高望みなのかもしれないと思わされるのがこの業界だった。
思い出したくないこともたくさんある。
私の文章は金になるのか、商品になるのか。
考えれば考えるほど、いつしか自分の本心を封印するようになり、感受性が腐り始め、思考が誤作動するようになった。