2024年上期総決算決定戦 決勝戦
はじめに
皆様こんにちは。
前回から久しく空いてしまいましたが今回は先日5Kヒュージの会で行われた2024年上期総決算決定戦(通称上決)の決勝カバレージをお送りします。
※5Kヒュージとはデッキ構築に金額的制限(基本土地を除くすべてのカードの合計金額がwisdom guildの最安値参照の元5,000円以下であること)を持たせたヒュージ・リーダーズを指します。
上決とはいつもの飲みの席で「2024年の上期に出たセットの中でジェネラルを選んでデッキ組んで遊ぶの楽しそうじゃない?」という何気ない一言が挙がったことがきっかけで生まれたイベントです。
ルールは通常の5Kヒュージと変わりませんが、統率者のみ2024年上期に発売されたセットから選ぶという縛りが追加されています。
ローカルもローカルの大会ですが、ありがたいことに当日は10名もの方が参加してくださいました。
改めてこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。
また、ヘッダに載せた「上」を書いてくれた友人にも深い感謝を伝えたいと思います。
それでは本編へ。
決勝卓のジェネラル
総勢10名で行われた激しい予選を勝ち抜いたこの4名で「上(かみ)」を決めるべく決勝が行われた。
どのジェネラルも激しい予選をくぐり抜けただけあって面構えが違う。
※以下敬称略
決勝カバレージ
決勝はゆー→タケ→天→ゆにの順でスタート。
マリガンをすれどもすれども土地を引かないタケが4枚の手札でスタートするというアクシデントがあったものの、ヒュージらしく序盤は土地を置く展開。
その中でもゆーは《苔汁の橋》で秘匿、タケは5K環境で貴重な土地でのマナ加速になり得る《泥炭の沼地》の設置等、各々準備を怠らない。
その後ゆーと天が《路傍》、ゆにが《肥沃な足跡》でマナ加速を行い、各々が5マナ目を目指す。
戦火の口火を切ったのは一番手のゆー。
《路傍》を唱えた事で4ターン目に5マナに到達したゆーがジェネラルの《落星の学者、ロクサーヌ》をキャスト。
そこにはタケの《鏡殻のカニ》の魂力が刺さる。
しかしここで《泥炭の沼地》の枯渇カウンターを1つ消費させられてしまったタケは、次ターンの《深海の調査員、モルヴォ》キャストで《泥炭の沼地》の枯渇カウンターを使い切り、土地が3枚にまで減らされてしまう。
一方、天は《豆撒き》で粛々とマナ加速を行うも置いた土地は《荒地》と、色マナに若干の不安が見える。
青を持つタケがフルタップ、天が無色マナしか立たせていない隙を見計らってゆにが《帰還した王、ケンリス》をキャスト。
一番手のゆーもその隙を逃さず次ターンに《隠れしウラブラスク》をキャストし、天に速攻で4点を与える。
タケが《深海の調査員、モルヴォ》の激突狙いでゆーにアタックを行うも激突は不発。1点を与えるに留まる。
天は土地を置いてターンを渡し、ゆにの《帰還した王、ケンリス》が天を狙う。天は少考後、5点をテイク。ゆにもこのターンは呪文を唱えずにターンを渡す。
ターンが返ってきたゆーが《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》をキャストし、パワーとタフネスが2倍になった《隠れしウラブラスク》と《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》が天を襲う。
これまでの蓄積ダメージでライフが16点の天は《転覆をあおる波》で《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》をバウンスし、一命を取り留めるも、《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》の能力が全体に及ぶ事を失念し4点分余計にダメージを受けてしまう。
続いてタケのターン。
《深海の調査員、モルヴォ》がゆーにアタックを行い激突。ゆーのライブラリーから捲れたカードは《セルヴァラの暴走》。
捲れたパワーカードにゆーへの3人の警戒度が一気に上昇したのか天は構えてターンを渡す。天のターンエンド時にゆにが《無限地帯》を起動後、《帰還した王、ケンリス》の能力で+1/+1カウンターを自身に載せる。
ゆには他に攻め手がなく、四番手という事もあり構える振りよりも次ターンの攻め手確保の観点から《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》をキャスト。
《帰還した王、ケンリス》のみでゆーをアタックし、ゆーはこれをテイクする。
自ターンを迎えたゆーが唱えた呪文は《セルヴァラの暴走》…ではなく初手から温めていた《エント最後の進軍》。
《セルヴァラの暴走》を打ち消すために構えていたタケから悲鳴が上がるが、ここは優先権の確認後、天がピッチで《徴用》を放つ。
天が《エント最後の進軍》のコントロールを得た後、解決前に《急嵐のトリクス》をプレイ。《急嵐のトリクス》のタフネス分のドローを目論んだ天だったが、そうはさせまいとゆにが《巨大な空亀》の魂力能力で《急嵐のトリクス》をバウンス。
結局天は手札に戻った《急嵐のトリクス》のみを戦場に出すに留まる。
《エント最後の進軍》を奪われたゆーはお返しとばかりに《隠れしウラブラスク》で天を攻撃し、天のライフを残り4点とする。
ゆーはこのままターンをエンドし。
エンド時にタケも《急嵐のトリクス》をキャストし、自ターンを迎える。
《深海の調査員、モルヴォ》でゆにを攻撃し、激突を行うも再度外れ。タケゆに共にカードをデッキの底に送る。
タケはそのままターンエンド。ライフが危険水域の天も構えてエンド。
ターンを得たゆには《帰還した王、ケンリス》と《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》でゆーに攻撃。ゆーの残ライフを6にまで減らす。
迎えたゆーのターン。
満を持して激突で見えていた《セルヴァラの暴走》をキャスト。
カウンターが出来ないタケが苦肉の策で《エルミンスターの似姿》で《隠れしウラブラスク》と《帰還した王、ケンリス》のコピーを生成。
これにより《セルヴァラの暴走》で《飢餓の声、ヴォリンクレックス》、《騒乱喰い》、そしてバウンスされていた《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》が戦場に出るもタップ状態となり全員が命をつなぐ事となった。
タケのターン。
《騒乱喰い》で使嗾された《急嵐のトリクス》と《深海の調査員、モルヴォ》で攻撃。タケのターンエンドに天が《難解な試験》でトークンでないクリーチャーを全てバウンスさせる。
天のターンに入るが、その時思わず天の口から「しんどい」という言葉が漏れる。
トークンで無いクリーチャーを全てバウンスさせたところでライフが危険水域であることには違いないし、そもそもタケの場には《エルミンスターの似姿》でコピーした《隠れしウラブラスク》と《帰還した王、ケンリス》が残っているのだ。
ゆーのクリーチャー陣を止めるために2体のコピートークンを残したとはいえ厳しい状況には変わりないだろう。
結局天は自ターンに呪文を唱える事無くそのままターンをゆにに渡す。
ゆには手札に戻した《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》と《帰還した王、ケンリス》をキャストし、ターンエンド。
ここまで攻め続けたゆーもライフは6点。
タケの場の《隠れしウラブラスク》のコピーにより戦場に送り出すクリーチャーが全てタップ状態で戦場に出てしまうため、ブロッカーの用意が出来ない。
《騒乱喰い》をキャストし、《隠れしウラブラスク》のコピーを使嗾する。
ゆーのエンド時にタケが再び《急嵐のトリクス》をキャスト。
今の状態でもゆーのライフを刈り取ることは出来たが、まだ残しておきたいタケの思惑からタケは使嗾された《隠れしウラブラスク》のコピーのみでゆにを殴る。
これでそれぞれのライフはゆー:6 タケ:24 天:3 ゆに:20となった。
タケのエンドに《精神》で打開する1枚を探しに行く天。
ここで《多元宇宙と共に》を引き込むことに成功する。
天のターン。
先ほど引き込んだ《多元宇宙と共に》ではなく手札に温めていた《全知》をキャスト。この呪文がタケとの政治の結果通る事となり、天はここから《水底のドルイド、タトヨヴァ》をキャスト。
土地を置き減ったライフと手札を少しずつ回復させる。
その後通った《全知》経由で《多元宇宙と共に》もキャスト。
《多元宇宙と共に》の効果でライブラリートップの《逆嶋の手下》をマナ・コストを支払わずプレイ。
続唱が解決され捲れたカードは《脱出》。
このカードを打つと《隠れしウラブラスク》のコピーが消えてしまう事を鑑み《脱出》は唱えられることなくライブラリーの底に眠る事となる。
続けて《神秘の合流点》をキャストし、1ドローを3回選択し、ドロー後天はターンを渡す。
ゆにのターン。
《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》で天を、《帰還した王、ケンリス》でゆーをアタック。
《帰還した王、ケンリス》の能力で+1/+1カウンターを自身に乗せて6/6となり、ゆーの残ライフ6を刈り取りに行く。
天は《巨大な空亀》の魂力能力で《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》のバウンスを試みるも悲しきかな、《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》の「多色からの」呪禁により対象が取れず対処が不可能に。
ここでゆーが最初のターンに秘匿していた《歯と爪》を唱えるも双呪コストが払えず、また手札から場に出したとしても《隠れしウラブラスク》のコピーが残っているためクリーチャーがタップ状態で出てしまうため6/6となったゆにの《帰還した王、ケンリス》が止められない。
ゆーが《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》と《隠れしウラブラスク》をタップ状態で出した後、ブロック指定前に優先権を得た天が対象に取れないため手札に戻した《巨大な空亀》の魂力能力でタケの《隠れしウラブラスク》のコピーをバウンスする。
これによりアンタップ状態で出すことが可能になったため、天が《急嵐のトリクス》をキャストし、ゆにの《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》をチャンプブロック。
結局ゆーは《帰還した王、ケンリス》を止められず、ここで一番手、ゆーのライフが0になり脱落となった。
戦闘後のメインフェイズでゆにが《ミラーリの目覚め》をキャストするが、これはタケの《嘲笑う呪文乗っ取り》が呪文を乗っ取る。
タケのターン。
《急嵐のトリクス》と《嘲笑う呪文乗っ取り》で天を攻撃。
天のライフが0になり脱落。
これによりタケとゆにの一騎打ちとなる。
計画した《ミラーリの目覚め》をキャストし、膨大なマナから《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》をキャスト。この《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》はゆにの《巨大な空亀》によりバウンス。
ここでゆにが重要な対青カードである《自由なる者ルーリク・サー》をキャスト。しかしここでタケが《奔流の機械巨人》で《エルミンスターの似姿》を再利用し、ゆにの《ギルドパクト、ニヴ=ミゼット》をコピーする。
《自由なる者ルーリク・サー》は無事に着地し、《帰還した王、ケンリス》で速攻を付与するが全員で攻撃しても24点は減らしきれないため、攻撃せずターンを渡す。
タケも構えてエンド。
エンド時に《帰還した王、ケンリス》の能力で+1/+1カウンターを《自由なる者ルーリク・サー》に載せてターンを迎える。
ゆにが先程の《自由なる者ルーリク・サー》で攻撃を試みるも《礁湖の決壊》でデッキトップにバウンスされダメージを与えられない。
戦闘後メインフェイズに《虹色の大地鏡》をキャストし、更に《自ら運を掴め》も唱えるがそれは《呪文乗っ取り》で強奪されてしまう。
迎えたタケのターンで先ほど強奪した《自ら運を掴め》をプレイ。
しかし捲れた3枚のカードがカウンター、カウンター、土地を振るわない。やむなく全てを手札に加え、《露骨な窃盗》で《虹色の大地鏡》を窃盗しターンエンド。
ゆにが再び《自由なる者ルーリク・サー》を唱えるも《霊気奪い》でまたもや奪われる。残ったマナで《豆の木の巨人》を唱え、《帰還した王、ケンリス》で速攻を付与しアタックを仕掛け13点を削りタケの残ライフを5にする。
しかし飛行が止められず返しのターンでタケがゆにのライフを削りきり、ここでゆにが脱落。
50分を超える熱戦の末、対戦相手の呪文やパーマネントを奪いきり、なんと手札が4枚からスタートしたタケが初代「上(かみ)」の称号を獲得した。
おめでとう!タケ!
おわりに
長々とありがとうございました。
2024年上期総決算決定戦、上決(かみけつ)は上記の通り《深海の調査員、モルヴォ》を使ったタケが優勝という形で幕を閉じました。
優勝したタケはきっとこれから「上様(うえさま・かみさま)」と呼ばれるかもしれません。
上決に引き続いて2024年下期総決算決定戦、下決(しもけつ)も開催できれば良いなと思っていますので、その際は拙いながらもまたカバレージを上げようと思いますので、そちらもご一読くださいますと幸いでございます。