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会話ができない上司の対処法 ~プライド高い編~

きちんと会話ができない上司って職場にいませんか?
私の上司もそのひとりですが、雑談を楽しめないということではなく、仕事についての建設的な話ができないことが問題となります。

私の上司の場合はプライドが高いため、話の論点をごまかすことが会話ができない原因だと感じています。

直近の話となりますが、私はきたる4月から部署異動となるため、現状の案件の引き継ぎをしなくてはなりません。引き継ぎ先はまだ決まっていないけど引き継ぎ項目はとりあえず洗い出しておいてと言われたので、契約内容、先方の体制、プロジェクトの経緯、システム構成など必要と思われる引き継ぎ項目を洗い出して、この内容で大丈夫そうでしょうかとチーム内の打合せで尋ねてみました。そうすると、この内容でいいが、ポロポロと抜け落ちているところがあるとのことです。

私「なるほど、、ポロポロと抜け落ちているところといいますと...?」
上司『過去にあったトラブルなど経緯を洗い出してほしい。それを知らないと打合せの場でその件を持ち出されたときに、対応しますと回答せざるをえないからだ』

なんの話をしているかさっぱりわかりません。
彼の引き継ぎの打合せでの想定が見えてきません。

しばらく考えた後、過去にあったトラブルに対して、そのときどういった合意をしてどのような対処をしたのかという経緯を把握しておきたいのかと思い、
私「過去に下した意思決定のプロセスを発生した事象ベースに知りたいということでしょうか。」と尋ね直したところ、
上司『んー、まあそんなところだ、不安だったら途中で見せてくれ』と言われましたが、
いやいや、これは絶対に話が噛み合っていないとわかりつつ、もう面倒なので話は終わりにして、会議が終わった後にその場にいた先輩にあたる女性をこっそりと呼んで、上司が何を言いたいのか聞いてみました。
この女性は二児のママをされておりまして、行間を読む(察する)能力が優れているため、いつも私と上司の会話が成立しないときはこの方に尋ねることにしています。

二児のママ曰く、「どちらも言っていることは間違ってはいないのだけど、お互いに同じ山でトンネルを反対側から掘り合っている感じ」とのことです。要は、噛み合っていないということです。
彼女の見解では、上司が知りたいのは、現状動いているシステムが安定的なのか不安定なのか、どのくらいの頻度で障害が発生しているのか、直近の対応で重めのものはあるのか、どのくらい手間がかかっているのか、といった話だそうで、
私が伝えようとしているのは、詳細な設計についてだったり、動いているシステムの理解を促す内容だ、とのことです。

なるほど、少し状況が見えてきました。動いているシステムの内容よりもプロジェクトの状況について知りたいということか。...待てよ?

私「ということは、上司はプロジェクトの状況について知りたいということでしょうか?」
二児のママ「要するにそういうことですね」


はじめからその一言を言ってくれと心の底から思いました。

ただそのときに同時に思ったのが、「今のプロジェクトの状況を教えてもらえる?」なんて、この上司の口から言えないということです。
その発言はまるで、何も部下のプロジェクトについてきちんと把握していないことを表明することに他なりません。

彼はとてもプライドが高いのです。
自分に非がある場合でも「その件については申し訳なくは思いますが、一方で元はと言えばあなたが...」というように私だけの問題ではないという話の展開に必ずなります。
その彼が、自分はしっかりした上司だと認識している彼が、部下のプロジェクトについて把握していないことを面と向かって言えるはずがありません。

そのため、「部分的にわからないことがある」とか「見えない部分がある」とか、あたかも全体的には把握しているのだけど君しか知らない部分があるから困っているんだよね共有してよ、という言い方になるわけです。

そうなってくると、そもそもの観点でいうと、この打合せは「引き継ぎ」ではなく、話の内容からすると「プロジェクトの状況把握」に近い内容なのです。

『まずはプロジェクトの状況を把握したい。その上で今後に懸念となる事項や稼働中のシステム詳細について引き継いでほしい。』

これで終了です。そう言われればわかります。
なるほどね、まずはプロジェクトの状況から知りたいのね。
たしかにそうだよね、ほぼ私ひとりで対応してますからね。
いいじゃないですか、お互いやること多いんだから、『悪いけど、今のプロジェクトの状況とかよくわかってないんだよね笑、まずはそこから教えてくれる?』、で。

もちろん、普段は全くプロジェクトの状況を共有していないのかというと、そんなことはなくて、2週間に1回程度でチームの定例会はあり、プロジェクトの状況は共有しています。そこが機能していないという話にもなります。(たしかにいつも上司が話したいこと話して終わっているなー。)

では、どうすればよかったかというと、相手の立場を忖度して、この内容はこの人の立場では口が裂けても聞けないだろうというところに思い至って、こちらから自発的に共有すればよかったのかと思います。

あと今後の自分のためのメモを残すと、きちんとプロジェクトの状況が把握できる項目は普段から用意しておくべきだと思いました。開発したモジュールの数、クライアントとのコミュニケーション頻度、障害対応状況、直近の対応などなど。これを見たらひと目で案件のステータスがわかるというものです。今後部下ができたら、これを書かせて見える化できるようにすれば無駄なコミュニケーションも発生せず、必要な部分に時間をかけられるようになるかと思います。

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