車椅子で山に登る
こんにちは。wamです!
理学療法士として働きながら、障害者の余暇活動について
発信しています。
今回のテーマは「登山」!
私自身も山登りが大好きで、よく登りに行きます。
山と一言に行っても、大小さまざまですし
階段や木道などの整備が行き届いている所もあれば
岩をよじ登っていかなければならない山や
沢を横切らなければならない山もあります。
そんな山によく行く私が初めて
「車椅子登山」を知った時は本当に衝撃でした。
車椅子で登るってどういうこと?
PT仲間の元患者さんから、
「小児施設の皆で高尾山に登るからお手伝いしてほしい」
とのことで協力することに。
え?!車いすでも登れるの?!どういうこと?!
いわずもがな、車椅子とは後輪に取り付けられた
ハンドリムと言われる取手を前後に動かして進みます。
車椅子で自走する場合、スロープの傾斜角度は約5°
介助者に押してもらう場合で最大15°と教科書的には
言われています。
基本的に山を登るには上り坂がつづきますから、
車椅子で登るなんて、とても想像がつきませんでした。
それゆえに実際にどんな風に登るのか、楽しみでした。
実際にやってみた!
依頼された小児施設では、CPの子や呼吸器疾患の子など
車椅子で自走できる子から電動車いすで人工呼吸器を
装着している子まで重症度は様々でした。
想像以上に大人数で、当事者の両親や医療関係者が
ボランティアするというようなメンバー構成でした。
清滝駅前広場から、ケーブルカー組と下から登山組
とに分かれて出発!
関東圏内の山では、高尾山をはじめ神奈川県の大山や
東京の御岳山など、アクセスも良くてケーブルカーがある
山が意外にも多くあります。
(山頂までは行けないトラップもありますが)
車椅子に限らず、クラッチを使っている方や
長時間の上り坂は厳しいというかたにもお勧めです。
今回の参加者で、重症度が高く大きいサイズの
電動車椅子に乗っている子たちはケーブルカーにて
山頂を目指しました。
問題は、下から登る組です。
高尾山の1号路(確か)ははじめコンクリートで
整備されているため、本人に漕いでもらいながら
後ろから補助する形で登っていきます。
坂は比較的なだらかとはいえ、
漕いでる本人も介助者もまあまあ辛いです(笑)
でも、普段耳にしないような鳥や虫の大合唱
頭上を覆う青々とした木々
そして汗だくで何かを頑張ること
きっと本人にとっても親御さんにとっても
初めて もしくは滅多にない経験なのか
皆表情は明るいのです。
車椅子登山の秘密兵器!
実は車椅子登山の秘密兵器がありまして。
「JINRIKI」という牽引装置です!
なるほどすぎる。
ネーミングセンスも抜群すぎる。
災害時などの非常用としても利用されているようですが、
登山やアウトドアでも大活躍。
通常の車椅子を介助者が後ろから押すというのは、
基本的には背もたれの上についている
左右のハンドルを押したり引いたりすることになりますが、
登りも下りも左右均等に押したり引いたり
しなければなりません。
(でないと回転してしまいます)
当たり前のようですが、これがとても大変なのです。
しかし、この「JINRIKI」を使うと、
名前の通り人力車のような形で
押引きができるようになるのです!
細かな左右のコントロールも不要で、
自分の体重も使いながら押引きをすることが
できるので、手や腕の疲労感も軽減します。
そして複数人で引っ張ることも可能なのです。
多少の不整地はなんのそので、木の根っこが
少し張り出しているところなんかも
慎重に進めば問題なく行けちゃいます。
(※極度な急坂や不整地は危険)
まあ、もちろん画期的なJINRIKIを使っても
本人、介助者ともに疲れることはつかれますが^^;
結論、登れないことはない!
世の中にはツワモノも、、、
色々調べていると、なんと過去には
富士山にも登ったグループがいるようです。
すごい!!
確かに富士山はかなり整備もされていますし、
ブルの通り道もあったりして、
車椅子でも行けなくはなさそう、、、!
時間はかなりかかりそうなので一泊二日になるのかな?
受け入れられそうな山小屋はあるのかな?
(知っている方教えてください笑)
行程が長いので本人はもちろん、
サポートする人の体力もかなりいりそう。
あと、酸素も薄いので高山病のリスクもあります。
健常者の私でも、登山する前は様々なリスクが
頭に浮かび、期待半分、不安半分になります。
なにせ普段の生活圏と全く違うところへ行きますから。
でも、中腹で食べるおにぎりのおいしさや←
自然の雄大さ、登頂したときの達成感など
普段の生活ではなかなか味わえないことが
登山を通して体験することができると思っています。
ぜひ、まだ山に登ったことないよーという方は
チャレンジして頂きたい!
というわけで、
どなたか登山に興味のある方、私がアテンドさせて
頂きますのでご連絡お待ちしています!笑
今回は完全に私の趣向に偏った内容になってしまいました。
ではまた。
私の運営する
障害者のためのアクティビティ検索サイト「Want to do!」も
ぜひご覧ください!
wam
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