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僕の好きだったひとたち

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#恋愛小説

僕の好きだったひと 7

僕の好きだったひと 7

きみと別れて一年が経ち、
彼と付き合って二ヶ月が過ぎた。

きみはこれまでの人生で、
最も辛い時期を支えてくれた人だった。

どうしようもなくズタボロで、
一年中泣き続けていた私のそばに唯一いてくれたのがきみだった。

渋谷の路上で、涙が止まらなくなってしまったあの日も、
私をタクシーに乗せて、ずっとそばにいてくれた。

あの日、指輪をくれたんだよね。
きみが身につけていた指輪。

どの指にはめて

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僕の好きだったひと 6

僕の好きだったひと 6

日常が楽しくて、お皿を洗いながらわくわくしてたら、ふと君を思い出した。

この”わくわく”に君は傷つけられていたんだね。

そう思うと、世の中にある全ての感情は、意図など関係なく、
必ず誰かを傷つける。

くよくよしてたって誰かを不快にするし、
わくわくしてたって、どこかの誰かを傷つけるのだ。

誰しもが誰かに刃物をふるっている。

まるで、今の世の中のようだ。

きっとどんなに気をつけようと、誰

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僕の好きだったひと 5

僕の好きだったひと 5

君はすごく変わってた。

と、言っても、私が付き合う人はみんな
「変わってる」と言われる部類の人間なんだけど、
その中でも、君は群を抜いて変わってた。

所謂、「変な人、変わってる人」というよりは「変態」という言葉の方がしっくりくるような。本当に変態な人なんだろうなと思った。
(この表現はエロいとか、下ネタな意味ではなく人間的になんだけどわかるかな)

君とは、とある現場で4年ほど前に出逢っていた

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僕の好きだったひと 4

僕の好きだったひと 4

とことん君はズルかった。

全ての感情を見透かして、君はいつも笑ってた。
私にはその笑顔が、悩殺級の凶器だった。

しっかりと大人になってしまった私には、
あんなにも誰かの一言一句に振り回されるような恋など、
きっと後にも先にもあれだけだろう。

君には全部読まれてた。どんなに隠そうとも、先手を打ちたくても、
君を振り回したくても、全部、先に駒を置かれる。

初めは何も思わなかった。こんな先生来た

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僕の好きだったひと 3

「理想の恋愛は?」

正直、なんという質問をしたのかは忘れてしまった。
でも、彼の答えから、きっとこんな感じの質問をしたのだろう。

いや、今思えば私がそんな質問をするだろうか、、
でも、今から10年も前のことだ、したのかもしれないし、
なんかの話の流れで彼がふと話し出したのかもしれない。

とりあえず、彼はこう答えた。

「一生片想い」

初めて聞いたワードだった。そう思った。

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僕の好きだったひと 2

僕の好きだったひと 2

君はいつも寝坊をした。

週末が来るたびに、私は君の扱い方を学んでいるようだった。

期待なんてもうしない。起きれたら褒めてあげよう。
それぐらいの気持ちでないとこの人の彼女は務まらない。

私は起きたタイミングでまずメールをするようになった、返信はない。

朝食を済ませ、シャワーを浴び、メイクを始めながら電話をかける。
繋がらない。まだ起きていない。

今日も電波越しに彼を起

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僕の好きだったひと 1

僕の好きだったひと 1

きっと生理前なのだろう

私はただでさえ睡眠時間の少ない君に
まだ起こす時間でもないのに声をかけた

「ねえ」

すぐに君は反応する

「テーブルの上のお菓子食べていいの?」

お土産なのか、誰かにあげるものなのか有名なお菓子屋さんの袋が
テーブルの上に2つあった

「うん、いいよ、食べて」

今の今までいびきをかいていたとは思えないほど
いつ話しかけても、ちゃんと理解して優しく君は答えてくれる

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