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スイス[48] 観光公害をぶっ飛ばせ!(その1)

スイス[48] 観光公害をぶっ飛ばせ!(その1)

202309181850 スイス[48] 観光公害をぶっ飛ばせ!(その1)
(*すみません、スイスと銘打っていますが写真は富士山です)

 昔から tourist trap という言葉はありましたがそれとは別に tourism trap という単語を以前どこかで見たことがあるような気がします。でも最近は見ないので気のせいだったかも知れません。しかし over tourism はよく見る(読む)ようになってきました。日本語だと観光公害などという物騒な訳が出てきていますね。新語的なので正確な定義は難しいようですが(*1)などがあるようです。

 新型コロナも少し落ち着いてきたためか(まだ完全に消えたわけではないので注意すべきですが),この夏は各観光地が賑わっていたようです。今,外国為替市場で対ドル・ユーロなどで日本円が全面安ですから外国からの観光客にとって非常に有利な状況ということもあり,街を歩くとよく外国人観光客を見かけるようになってきました。
 そうなると問題になるのが「観光公害」です。この問題は円安の日本だけではなく世界各地であるようで over tourism はよく出てくる単語です。

 一例として超有名な日本の観光地である京都・奈良は私はわりあい昔から知っていて,今さら観光に行こうという気にはならないのですがそれでもそれを知らない普通の人々にとっては観光地として京都・奈良は魅力的ではあるな,とは思います。
 外国にしても私自身,スイスのグリンデルワルドやチェコのプラハなど欧州の有名な観光地に過去には行っているので私も観光公害の一因になっていると言えるでしょう。
「ナポリを見て死ね」とか「日光を見ずして結構というな」という言葉もあることですから観光公害は今に始まったことではないのかも知れません。ただ特に今は円安とそれに関連して人の行き来が昔より頻繁になった,あるいは交通手段が発達したことは観光公害の大きい要因としてあるでしょう。
 またユネスコの世界遺産の認定(*2)もそれはそれで有意義なものでしょうが逆にいうと,今まで静かに過ごしていた街(まち)が急に有名になったことでその地に住む人々にとっては戸惑うことも多いのではないでしょうか?

 見たことのない人・訪れたことのない人にとっては(例えば)京都は観光地として超魅力的であるのでしょう。それを否定するつもりはありません。その一方で白川郷(岐阜県)のように現にそこに住んでいる人にとっては観光客が多すぎると問題になる場合もあるはずです。
 観光地に全然お客さまが来なければそれは廃れた田舎街になってしまいますし逆にお客さまが多すぎれば地元の人にとって迷惑になってしまいます。

 どうすりゃいいのでしょうかね?
【この項続く】

(*1)
https://www.tourism.jp/tourism-database/glossary/tourism-pollution/

(*2)
https://whc.unesco.org/en/list/

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