PBSの米国人記者(サミット2016[11])
202305191521 「PBSの米国人記者」2016年サミットのお話(その11)
総勢3千人のサミットボランティア通訳を用意した割には、各ボランティアの拠点に来た通訳を必要とする外国メディアは、伊勢市内にあったプレスセンターを除くと想定をはるかに下回った様だった。
私が詰めていた近鉄(きんてつ)鳥羽(とば)駅でも、先に記した困ったちゃんUSA Todayの新聞記者以外は外国プレスを案内したことはなかった。
あ、いや案内ではないが、駅の改札口前を歩いていたプレスと少し話をした覚えがある。聞けば米国公共放送(PBS)のTVクルーだと言う。特段困っている風でもなかったので雑談程度だったが、泊まっているホテルを聞いたら鳥羽市内にある大手のホテルだった。私も一、二度泊まったことがあり、宿泊していなくてもそのホテルの喫茶室は時々行く私がお気に入りの場所である。
私がクルーの一人に
「サミットはあまりパッとしないし、オバマ大統領も今年で事実上おしまいだろう? 米国ではサミットより次期大統領候補の方が重要な報道テーマなんじゃないの?」
と訊ねるとPBSの記者は苦笑して
「そうだね。やっぱりどうしてもトランプ候補に注目が集まってしまうね」
そんな感じだった。
サミットサミットと騒いだのは結局のところ東京と三重県だけだし、三重県のそれも伊勢と鳥羽、志摩の地域の住民には迷惑ではあってもメリットはなかったに等しい。第一、2016年の伊勢志摩サミットの時だけ騒いで、その後のイタリア(タオルミーナ)、カナダ(シャルルボア)、そしてフランス(ビアリッツ)(*1)の事など全然興味がなかったのが私たちの現状だ。
サミットなんてそんなもんである。COP25(*2)なんかの方がよっぽど意味があると思う。
*1)2017年タオルミーナサミット
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page4_003024.html
2018年シャルルボアサミット
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page4_004124.html
2019年ビアリッツサミット
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page4_005205.html
*2)COP25。北欧女性が目立った会議。環境問題は喫緊の課題だ。
https://www.env.go.jp/press/files/jp/112952.pdf