高校サッカー決勝戦、PK戦の途中で中継終了。これが「テレビ離れ」の理由だ。
先日行われた高校サッカー決勝戦。その白熱した展開に全国のサッカーファンがテレビに釘付けになったのではないでしょうか。私もその一人でした。手に汗握る攻防、両チームが全力で勝利を目指す姿に胸が熱くなり、まさにこれこそスポーツの醍醐味だと感じました。
しかし、試合の最後、誰もがその瞬間を待ち望んでいたPK戦の途中でテレビ中継が終了してしまったのです。言葉を失いました。「えっ、ここで終わるの?」と。これほど多くの視聴者が注目する場面で、最も大事な瞬間を放送しない選択をしたテレビ局の判断に対し、正直なところ怒りと失望を隠せません。
「オールドメディア」の限界
昨今、テレビ業界は「テレビ離れ」と言われる現象に悩んでいます。若い世代はもはやテレビを観ず、YouTubeやNetflix、その他の配信サービスに視聴時間を奪われています。その理由の一つが、今回のような「視聴者を置き去りにする対応」ではないでしょうか。
スポーツ中継は、感動をリアルタイムで共有できる数少ないコンテンツの一つです。だからこそ、多くの人がテレビの前に集まり、熱狂します。しかし、その大切な瞬間を放送しないテレビ局の姿勢は、視聴者との信頼関係を壊す行為だと言わざるを得ません。
もちろん、テレビ放送には時間枠があり、次の番組やCMスケジュール、スポンサーの事情があるのは理解しています。しかし、それが「大事な瞬間を削る理由」になるのでしょうか。放送枠が限られていることを理由に、視聴者が最も期待しているシーンを切り捨てるのは、本末転倒ではありませんか。
スポンサーシップと視聴者満足度のバランス
テレビ局がスポンサーを重要視するのは当然のことです。広告収入がなければ成り立たないビジネスモデルである以上、スポンサーの意向を無視するわけにはいきません。ただ、そのスポンサーのために「視聴者の満足度」を犠牲にしてしまっては、長期的にはテレビそのものの価値が失われてしまいます。
テレビ局が守るべきは何なのか。視聴者です。視聴者がいるからこそ、スポンサーも広告を出し、その結果、テレビ局が運営を続けられるのです。その視聴者をないがしろにする判断を続けていれば、いずれテレビから視聴者が完全に離れてしまうのは明白です。
「デジタル時代」の代替案
今回の高校サッカー決勝戦における放送終了の件で、SNSでは怒りや嘆きの声が多数上がっていました。「これだからテレビは廃れていく」というコメントも見受けられました。こうした反応を見ると、もはやテレビが「唯一の情報源」だった時代は完全に終わったと感じます。
配信サービスやSNSでは、リアルタイムでスポーツのハイライトを視聴することができたり、試合後すぐに映像が公開されたりすることが一般的です。それに比べて、テレビはリアルタイム性を活かしきれない場面が多く、視聴者のニーズに応えられていないと言わざるを得ません。
では、どうすればテレビが視聴者の信頼を取り戻すことができるのでしょうか。例えば、以下のような取り組みが考えられます。
•スポーツ中継では、試合の延長やPK戦に対応できる柔軟な放送枠を設ける。
•スポンサーとの契約条件を見直し、視聴者満足度を重視した枠組みを構築する。
これらの施策を進めることで、テレビが「感動を共有できるメディア」としての地位を取り戻せるのではないでしょうか。
▼英会話学習アプリ「speak」1000円割引クーポン配布中!