【カード語り】一大物議を醸した《スキルドレイン》について、いま一度知る。
マスターデュエル公式イベント「マスターデュエルコロシアム」にて、《スキルドレイン》が大きな話題となりましたね。
賛否両論巻き起こった本論争ですが、渦中の《スキルドレイン》について、せっかくの機会なので少しまとめてみました。
ランクマッチなどでも見かけるカードですので、その対策含めて、知識をインプットしていきましょう。
(すでに周知のところが多いかと思いますが、、、!)
いま一度、スキドレのおさらい
古来より存在する、強力な永続罠です。
1000のLPと引き換えに、フィールドのあらゆるモンスター効果を無効にする永続効果を持っています。
こちらですが、初収録はなんと2002年11月「ガーディアンの力」となり、
同期はパック名にもなっている、《ガーディアン・グラール》などを擁する「ガーディアン」テーマカードのほかに、《魔鏡導士リフレクト・バウンダー》、《天界王 シナト》などがあります。
当然ながら、同パック出身カードで、現在まで現役で使われているようなカードは、このカードのみです。
ちなみに収録レアリティはなんとRareで、当時は公式としてもさほど有力視していなかったことがうかがえます。
約20年前のカードが、たった1枚で、最新に近いテーマを、手も足も出ない状態にして葬り去ったと考えると、凄まじいものがありますね。
(登場当時のカードプールでは、モンスター効果がデュエルに占める重要度の比重が今ほど高くなく、ゆえにカードデザインが異様にハイパワー化したというのはありそうですが……)
マスターデュエルにおいてはレアリティはSRで、ある程度パックを開封していれば、適当なSRを砕いて生成することはたやすいですね。
入手難度ついでにOCGでの入手価格も調べてみましたが、「ストラクチャーデッキ デビルズ・ゲート」での再録が直近あったこともあり、
2022年8月現在では、Nのものが1枚60円~110円ほどで入手できそうです(メルカリ、magi調べ)。お手頃ですね。
運がよければ、お近くのカードショップのストレージでも目にする機会があるかもしれません。
スキドレが活きる局面
自軍の効果も無効になるというデメリットを抱えている以上、
①フィールドのモンスター効果への依存度が低いデッキ
②効果が無効になることが利点となるデッキ
への採用となります。
前者について、現在の代表格はいわずもがな【エルドリッチ】です。
フィールドでのモンスター効果をほぼ使用しない関係上、
実質相手のみモンスター効果を封じた上で、最大3500打点を一方的に叩きつけることができ、
多くの皆様が骨の髄まで体感済みである通り、凶悪なシナジーを誇ります。
また、直近OCGでリメイクされ発売された【暗黒界】も、ストラクに再録がある通り相性がよいようです。
後者はまさしく、今回の論争の火種となった【列車】や、過去トップメタであった【クリフォート】などですね。
妥協召喚効果など、デメリット効果を持つテーマが、高打点を押し付けるために用いるケースです。
また、特殊事例(かつ極めて私情の挟まったチョイス)として、
【オルターガイスト】はフィールドのモンスター効果の活用度が高いものの、
スキルドレインを主軸戦術として織り込める稀有なテーマとなります。
モンスター単独でいくと、後述しますが、コストでリリースなど効果解決時にフィールドから離れる効果は使えるため
《ライオウ》《ダイナレスラー・パンクラトプス》《スターダスト・ドラゴン》などは、その効果を活かすことができます。
(言うまでもないですが、《ライオウ》の前半の効果は無効になります)
スキドレ処方箋
対面する上で覚えておきたいのは下記になります。
無効になるのは、フィールドの効果のみ
手札、墓地、除外ゾーンの効果には干渉できません。
モンスター効果でも《シャドール・ドラゴン》の②の効果などで除去することができます。
効果の発動はできる
無効になりますが、効果の発動は可能です。
コストを支払いたい場合などは、効果発動を宣言し、コストを支払えます。
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》などは、平時と変わらない働きができます。
つまりその掛け合わせで、解決時にフィールドから離せれば効果が通る!
スキドレの大きな穴がここになります。
スキドレが無効効果を発揮するのは、「効果解決時にフィールドに存在する場合」であるため、
前述の《ダイナレスラー・パンクラトプス》などコストでフィールドを離れる効果はもちろん、そうでないモンスター効果でも、
とチェーンを組むことで、場のモンスターの効果を通すことができます。
場からの離し方ですが、
自分のカードに除去を打つのは最終手段として(その時点で、スキドレに仕事をさせてしまっている)、何かしらの素材にするようなムーブが理想です。
融合や、《鉄獣の抗戦》などの各種召喚をおこなうカードで素材にしたり、フリーチェーンのカードのコストにしていくといいですね。
スキドレ影響下において、基本的に場のモンスター効果を無効にするカード(《エフェクト・ヴェーラー》など)は撃てないのですが、
《禁じられた一滴》は、攻撃力半減効果を持つためか、効果が無効になったモンスターにも撃てるようなので、汎用的なカードのなかではこの用途に使いやすそうです。
(ただし、スキドレが既に展開されている前提から、無効にすべき効果を持つモンスターがいるかはやや疑問ですが……【列車】などの高打点モンスターへの対処法にはなるかもしれません)
しかしながら、述べたような対処法はあるものの、モンスター効果主軸のデッキだと、やや無理な動きを要求されることが多く、
やはりデッキ次第では、遭遇した時点でかなり厳しい戦いを強いられるカードであることは間違いありません。
対策としてバック除去を積む
多くの場合《ハーピィの羽根箒》か《ライトニングストーム》に頼る形になるかと思います。
現在のマスターデュエル環境では、遭遇率が高いデッキのなかで、バックを全く使用しないタイプのデッキはあまりないように思われ、
【エルドリッチ】を筆頭に、【電脳堺】の《電脳堺門-朱雀》、【鉄獣戦線】の《鉄獣の抗戦》、【ふわんだりぃず】の《ふわんだりぃずと夢の町》、【相剣】の《相剣暗転》など、先に対処しておきたいメインギミックは多いです。
ただし、現在強力なデッキとして名を馳せる【勇者GS】系列のデッキでは、
勇者魔法を除去するくらいで、そのターン中の戦力を削ぐ役割があまり期待できないかもしれません。
しかしなんだかんだで《墓穴の指名者》、《無限泡影》の採用率は高いので、バック除去を採用しないという選択肢はないですね。
(モンスターによるメインギミックでの除去が得意な場合は、その限りではありませんが、、、!)
制限カードの《ハーピィの羽根箒》や、発動タイミングが限られる《ライトニングストーム》では心許ない!
という場合に、追加で検討できるバック除去カードについては、
《コズミック・サイクロン》は、先攻で伏せた際でも、勇者ギミックを妨害でき、【エルドリッチ】や【幻影騎士団】【電脳堺】にも有効なことから、評価が上がりつつあるようです。
《炎舞-「天璣」》や、《暴走魔法陣》、《ふわんだりぃずと謎の地図》なども見ることができますね。
相手ターン中の妨害になること、メタ罠は1枚割れればまあ何とかなることが多い体感値を鑑みると、
もしかすると《ハーピィの羽根帚》よりも器用に立ち回れる分、入れ替えるレベルで優先度は上がるかもしれません。
書きながら、私もデッキに投入してみたくなりました……!
余談ですが、私の愛用する【芝刈りドラグマ召喚シャドール】に対しては、
《影依融合》《神の写し身との接触》《影光の聖選士》は再回収・墓地効果起動ができなくなり、
《暴走魔法陣》《影依の儀典》に打たれると効果ごと止まるので、非常に有効なカードだと思います泣
おわりに
今回の騒動は荒れてしまいましたが、
《スキルドレイン》というカード自体は、一定の抜け穴がありながら、今回の【列車】のように、デッキを支えるメインコンセプトになり得る、非常によいカードだなあと個人的には思っています。
まあ撃たれたら泣きますけどね。
がんばって、撃たれても死なないデッキを作ろうと思います。
あとコズサイつえーな。入れよ。おわり。
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