【マスターデュエル】暴力、蹂躙、快感!【インフェルノイド】入門書@カード解説編
このnoteにたどり着いたあなたは、
きっと【インフェルノイド】に多かれ少なかれ興味を持っている、そうですね?
これから【インフェルノイド】を組もうとしているあなた、
たまに聞く【インフェルノイド】ってなんだ?というあなた、
そしてすでに芝刈りなしでは生きられない身体になってしまっている左腕のないあなた、
ランクマッチではごくごく稀にしか見かけることのない希少なデッキですが、
その魅力について、お伝えできればと思います。
このnoteに果たして需要はあるのか、
書きながらすでに不安でいっぱいでありますが、
未来のノイド使いが一人でも増えることを祈って……!
テーマの特徴
【インフェルノイド】は、
極めてピーキーなスペックと効果を持ったモンスターを多数擁する、
異色のテーマです。
属するモンスターはメインデッキ11種、エクストラ1種で、すべて炎属性・悪魔族です。
メイン11種のうち10種が特殊召喚モンスターとなっており、指定の方法でのみ特殊召喚が可能です。
魔法罠は「煉獄」という名を共通で持ち、
こちらにも一部非常にピーキーなカードがいくつか存在します。
ちなみにですが、【ドラグマ】や【星遺物】に代表される、ストーリー性のあるカード群の仲間であり、
OCG9期に展開されたストーリーにおける、クライマックスシーンで登場するヤバいやつらです。
ヤバいシステムのなかに幽閉されており、終末装置として世界を火の海にして回ることになります。
旧エヴァの量産型エヴァンゲリオンみたいな役回りですね。
また、各個体の名称は、中二病なら大好き「セフィロトの樹」と対置される、
「クリフォトの樹」、そのなかに刻まれた10の悪徳を司る悪魔たちの名前を冠しています。
総じて、ムズムズするカッコ良さです。私は好きです。
「インフェルノイド」モンスターの共通効果
それぞれが多様な効果を持っており、覚えるのに苦労するのですが、
レベル帯にあわせて一定の法則に従っています。
◼️全共通
場のレベル、ランクの合計が8以下の場合しか特殊召喚できない、
重き制約を共通して持っています。
特殊召喚することで場のレベルが8を超えることはOKですが、
それ以上インフェルノイドモンスターを展開することはできません。
展開方法ですが、
手札か墓地から「インフェルノイド」モンスターを除外することで、
所定の場所から特殊召喚することができます。
この特殊召喚は、条件による特殊召喚で、チェーンブロックに乗りません。
また、後述するすべての効果に名称ターン1がなく、
同名モンスターを複数出力できれば、複数回同じ効果が使えます。
◼️レベル1〜4
手札か墓地のインフェルノイドを1体除外することで、手札から特殊召喚できます。
それぞれ起動効果を持ち、
除去できるカード種類はそれぞれですが、
いずれもノーコストで相手のカードを1枚除去できる、強力な効果です。
また、相手ターンにのみ、フリーチェーンで、
場のモンスターをリリースし、
相手の墓地のカードを1枚除外することができます。
◼️レベル5〜8
このレベル帯は、コストが2体に増えます。
その代わり、墓地からの特殊召喚が可能になります。
いずれも、戦闘をおこなった際に使える効果を持っています。
下級が持っていた墓地除外効果は、
自分ターンでも使える完全フリーチェーンになっています。
◼️レベル9・10
このレベルはコストが3体となり、
出てくる場所はレベル5〜8とおなじく、
手札か墓地からになります。
効果は強力で、特殊召喚成功時に、《大嵐》または《ブラック・ホール》相当の効果を発動します。
またリリースコストで、魔法罠、モンスター効果の発動を無効にし除外する効果を持ちます。
コストの重さに見合う強力なモンスターですが、
レベルが1体で8を超える関係上、それ以上の展開を阻害します。
モンスターの詳細効果
◼️《インフェルノイド・シャイターン》
レベル1のインフェルノイドです。
起動効果はセットカードのバウンスで、
対象としたカードのチェーンを封じる強力な追加効果を持ちます。
ほぼ確実に妨害を踏むか、セットカードを減らすことができ、
露払いとして非常に優秀です。
そしてこれは他のインフェルノイドもそうですが、
無効にされ破壊されたとしても、後続のコストになることができます。
レベル1のため、単独で《リンクリボー》になることができます。
◼️《インフェルノイド・ベルゼブル》
レベル2のインフェルノイドです。
起動効果は表側表示のカードの手札バウンスで、
エクストラモンスターを直接除去するか、妨害を踏むことができ、
こちらも展開前の露払いとして高いスペックを持ちます。
◼️《インフェルノイド・ルキフグス》
レベル3のインフェルノイドです。
起動効果はモンスターの破壊です。
ベルゼブルより信頼度は一段落ちますが、
耐性がない限りはこちらも妨害を踏みにいくことができます。
また、起動効果使用後は攻撃を放棄する必要があり、
除去してそのまま攻めに転じることはできません。
◼️《インフェルノイド・アスタロト》
レベル4のインフェルノイドです。
流れからお察しかと思いますが、
起動効果は、攻撃放棄と引き換えの魔法罠の破壊です。
先攻盤面にバックがなければ腐りますが、
《無限泡影》や《墓穴の指名者》を踏みにいけるのは助かる局面も多いです。
◼️《インフェルノイド・アシュメダイ》
レベル5のインフェルノイドです。
ここから、リリースコストが増え、墓地蘇生が可能になります。
戦闘ダメージを与えた際に、相手の手札をランダムにハンデスする効果を持っています。
攻撃力は2200と微妙なラインで、盤面を取れるわけではないことと、
インフェルノイドで攻撃を通す=ライフを取り切る、なので、
デッキの方向性といまひとつ噛み合いが悪いです。
そのため、採用されないことも多い不遇のインフェルノイドです。
◼️《インフェルノイド・ベルフェゴル》
レベル6のインフェルノイドです。
攻撃宣言時に、相手にエクストラからカードを1枚墓地へ送らせる効果を持ちます。
言うまでもないですが、
昨今ではエクストラから任意のカードを落とす行為は利敵行為でしかないため、
効果を発動しないほうがマシまであります。
ただし、インフェルノイドに関連する重要な罠カードとのかみ合いがよく、
1枚のみ採用されるケースが多いです。
◼️《インフェルノイド・ヴァエル》
レベル7のインフェルノイドです。
相手モンスターを攻撃したバトルフェイズ終了時に、
相手の場のカードを選んで除外する効果を持ちます。
除去としては非常に強力なものの、
タイミングの遅さがネックとなります。
ただ、インフェルノイドにおいては、
墓地から特殊召喚を繰り返すことが重要であり、
その点で、採用枚数は多めに取られることが多いです。
また、芝刈りに依存しないコントロール型のデッキタイプでは主戦力となるでしょう。
◼️《インフェルノイド・アドラメレク》
レベル8のインフェルノイドです。
相手モンスターを戦闘破壊し墓地へ送った際に、
攻撃回数を増やす効果を持ちます。
一般インフェルノイドのなかでも、この子は後でよく名前が出てきますので、覚えておいてください
打点は2800と高く、連続攻撃によりライフカットに大きく貢献します。
後攻ワンキルを目指す意味で、もっとも扱いやすい1枚でしょう。
戦闘破壊後、墓地へ送る必要があり、
トークンや、ふわんだりぃずモンスターを破壊した際には、
連続攻撃はできない点に注意が必要です。
◼️《インフェルノイド・リリス》
レベル9のインフェルノイドです。
ここからコストが3体となります。
特殊召喚成功時に、「煉獄」魔法罠以外の魔法罠カードを全て破壊する効果、
モンスター1体をリリースすることで、モンスター効果の発動を無効にし除外する効果を持ちます。
登場時の、調整版《大嵐》は言うまでもなく強力で、
相手のパックを根こそぎ奪うことができ、
ワンキルの成立に大きく貢献します。
さらにこの効果にモンスター効果でカウンターされた場合も、
無効効果で逆に返り討ちにすることができ、
通った場合は除外する徹底ぶりです、
【インフェルノイド】の切り札のひとつであり、
非常にスペックの高いモンスターです。
◼️《インフェルノイド・ネヘモス》
レベル10のインフェルノイドです。
特殊召喚成功時に、自身以外のモンスターを全て破壊する効果、
モンスター1体をリリースすることで、魔法罠の発動を無効にし除外する効果を持ちます。
見てわかる通り、《インフェルノイド・リリス》と対になる効果を持ちます。
特殊召喚成功時の効果は豪快ですが、
自軍もろとも吹き飛ばしてしまう上、
レベルが10のため、インフェルノイドモンスターの展開制約に一発で引っかかってしまいます。
そのため、《インフェルノイド・リリス》よりやや撃ちどころを選ぶ効果となります。
制圧モンスターを捲っていくために使うことが多いでしょう。
◼️《インフェルノイド・デカトロン》
ここからイレギュラー枠です。
まずはこの《インフェルノイド・デカトロン》ですが、
レベル1で、インフェルノイドのなかで唯一、
通常召喚が可能なモンスターです。
着地時にデッキからインフェルノイドを墓地へ送り、
レベルを上げつつ、その効果をコピーする効果を持っています。
このカードができることは非常に多く、
下級インフェルノイドをコピーして起動効果で露払いをする
上級インフェルノイドを落として蘇生させる
リリス、ネヘモスを落として、妨害を構える
というようなことが可能で、
かつチューナーであるため、
シンクロ召喚や、《水晶機巧-ハリファイバー》の素材になれます。
なお、【インフェルノイド】は一切シンクロモンスターを擁していないテーマです。なぜ。
◼️《インフェルノイド・ティエラ》
イレギュラーその2。
インフェルノイドの狂ったコンセプトを象徴する激重融合モンスターです。
素材の数に応じて追加効果を得ますが、
最低でもモンスターを3体、かつ切り札級の2種を同時に要求するため、
普通に融合召喚することはほぼ不可能です。
そのため、後述する専用融合魔法を用いることがほぼ前提となります。
特に5種類素材の効果が強力で、
好きなカードをエクストラから3枚落とせる破格の効果です。
通れば、《旧神ヌトス》などを絡めることで、
相手の盤面をズタズタにすることができます。
魔法罠効果の詳細
「煉獄」魔法罠は多数存在するのですが、
多くの構築で採用されるのは主に4種類です。
◼️煉獄の消華
手札コストと引き換えに他の「煉獄」魔法罠をサーチする効果、
「インフェルノイド」モンスターの戦闘時に、このカードを墓地へ送って双方のモンスターを除外する効果を持ちます。
①の効果をメインに運用します。
ただし、使用したあとは「インフェルノイド」以外の展開が封じられます。
◼️煉獄の死徒
①の効果は、自分の「インフェルノイド」モンスターの効果に対してのカウンターにチェーンして撃つことで、
妨害を弾きつつ、「インフェルノイド」モンスターの効果を確実に通すことができます。
②もあって困る効果ではないですね。
自分の《インフェルノイド・ネヘモス》の全体除去からも守れることは覚えておいてよいでしょう。
◼️煉獄の虚夢
①の効果により、「インフェルノイド」にかかるレベル8以下の制約が外れ、
「インフェルノイド」を自由に展開できるようになります。
代わりに、存在している間、相手への戦闘ダメージが半減します。
特筆すべきは②の効果で、
相手にのみエクストラモンスターが存在する場合に、
このカードを墓地へ送ることで、デッキ融合が可能になります。
《インフェルノイド・ティエラ》は、実質的にこのカードから出力されることになります。
《インフェルノイド・ティエラ》は融合素材の数に上限を持たないため、
このカード自体に最大6体のリミッターが掛けられていますが、
それでも6体ものモンスターを墓地へ送りつつ、
《インフェルノイド・ティエラ》の効果でエクストラデッキ、デッキトップから3枚ずつカードが落ちることになり、
状況だけでもなかなか壮観です。
ただし、普通に運用すると、
《インフェルノイド・ティエラ》のレベルが11であるため、
展開が止まる点に注意が必要です。
◼️煉獄の狂宴
罠カードで遅く、かつコストは必要ですが、
デッキから3体のモンスターをリクルートできる破格の効果を持ちます。
またこのリクルート効果は、共通効果にあるレベル制限を無視することができます。
《煉獄の消華》からサーチして、
《煉獄の消華》自体をコストに発動すると無駄がありません。
レベルが8になるような組み合わせとして最も強力なのが、
《インフェルノイド・デカトロン》×2
《インフェルノイド・ベルフェゴル》
の組み合わせです。
デカトロンでそれぞれ《インフェルノイド・ネヘモス》か《インフェルノイド・リリス》を墓地に送ることで、
モンスターないし魔法罠に、合計2つ分の妨害を用意することができます。
自分のターンの切り返しに、処理したい盤面に合わせて、
下級インフェルノイドを2〜3体リクルートするのも強力です。
相性の良いカード
さて、この【インフェルノイド】というデッキですが、
展開にも魔法罠にもひたすらコストを要求する関係で、
相性のいいサポートカードなしではまともに扱うことができません。
大体の場合、以下のカードを投入することで、デッキとして成立するようになります。
◼️《隣の芝刈り》《名推理》《モンスターゲート》
【インフェルノイド】の生命線です。
インフェルノイドをよく知らない方も、
「なんか芝刈り撃ってくるんでしょ?」くらいは認知してるのではないでしょうか。
墓地にインフェルノイドが山ほどいれば、無限に展開が可能なため、
これらのカードで一気に墓地を肥やして攻め込みます。
このため【インフェルノイド】は、
《隣の芝刈り》を意識して60枚構築とされることが多いです。
■《闇黒世界-シャドウ・ディストピア-》
【インフェルノイド】が、リリースを多用することを利用するためのカードです。
レベル8以下のインフェルノイドであれば、
フリーチェーンで相手の耐性を完全に無視した除去+墓地除外という強烈なシナジーを発揮するほか、
レベル9以上の2体なら、相手のモンスターをコストに相手の効果を止める、という理不尽なムーブが可能です。
◼️《左腕の代償》
【インフェルノイド】に似つかわしいトチ狂ったカードです。
とりあえず上記の3枚を引き込まなければならないため、
最後の手段として採用するケースがあります。
通ってしまえば手札2枚など安いくらいの見返りがあるため、
実戦レベルでこのカードを運用しうる数少ないデッキとなります。
◼️《妖精伝姫-シラユキ》
殺伐とした終末兵器の群れに、ふわふわの獣人ガールを混ぜます。
見た目に反し、
墓地を大量に肥やすというコンセプト上、非常に噛み合いがよいです。
《名推理》《モンスターゲート》の存在から、
可能な限り通常召喚可能なモンスターの採用を避ける本デッキですが、
このカードだけは確実に入ります。
《インフェルノイド・デカトロン》を引けていない場合、
通常召喚でスタートすることで、妨害をほぼ確実に踏むことができる点も高評価です。
使えばわかるのですが、ヤバいくらい仕事します。
たいていのインフェルノイドよりよっぽど悪魔的と言えるでしょう。
◼️《無限泡影》
《名推理》《モンスターゲート》で最大限の効果を得る代償として、
恐るべきことに、通常召喚が可能な手札誘発を一切採用できません。
そのくせに後攻を取るデッキであるため、
先行展開に対して当てられる妨害はほぼこれに集約されます。
基本的に、
どんな妨害を敷かれようが、踏みつぶして瞬殺する
を目指すデッキではありますが、
相手の盤面が弱く回ってくるならそれに越したことはないため、
勝率アップに大きく貢献するでしょう。
もちろん、後攻スタート時に、
《烈風の結界像》《エルシャドール・ミドラーシュ》などの厄介なシステムモンスターを無力化することも可能です。
◼️《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》《ヴォルカニック・クイーン》
特殊召喚モンスターのため推理ゲートを阻害せず、
強力な先行展開の捲りが可能なカードです。
いずれも、特殊召喚したターンに通常召喚ができなくなるため、
《インフェルノイド・デカトロン》との噛み合いは悪いですが、
特に《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》は単独でモンスターを2体潰せるため、
それ以上の価値はあると言えるでしょう。
なお、似た立ち位置のカードで《ラーの翼神竜-球体形》がありますが、
通常召喚ができてしまう関係で、推理ゲートの邪魔になり、
【インフェルノイド】ではほぼ採用されません。
(余談ですが、《ラーの翼神竜-球体形》はモンスター3体のアドバンス召喚しかできないため、推理ゲートで捲れるとそのまま墓地へ行きます)
◼️《禁じられた一滴》
上級インフェルノイドは、手札にいようが墓地にいようが同じなので、
ハンドコストを要するカードを強く使うことができます。
特に、相手の制圧盤面を捲ることを前提とするデッキである以上、
確実な無力化が望めるこのカードの価値は高いです。
◼️《三戦の才》《強欲で金満な壺》
ドローソースとしての採用です。
後述しますが、エクストラをかなり使うため、
勝ち筋が飛ぶ可能性を考えると、《三戦の才》のほうが強いかもしれません。
これらは共存できないので、採用するとしたら片方をたくさん積むことになります。
◼️《ライトニング・ストーム》《サンダー・ボルト》
後攻デッキであるため、捲り札として最適です。
基本的には推理ゲート芝刈りを通すための露払いとなり、
無効にされても元々、通ればなおさらよい、という感じですね。
無効にすることを強いるパワーがあり、露払いとしては強力ですが、
制圧モンスターが守備で出てくるケースが多いので、
《サンダー・ボルト》のほうがやや信頼度が高いかもしれません。
■グラビティ・コントローラー
《インフェルノイド・ティエラ》が棒立ちになると展開が止まる点を、
EXゾーンに出力しつつ、このカードに変換することで解消することができます。
地味ながら、必須級のカードです。
ここまで読み進めていただいてありがとうございます!
お疲れさまでした!
なんとここまで約8,800文字。
原稿用紙22枚分、インフェルノイドについて説明してきました。
大学の卒論の文字数目安が2万~4万とのことなので、
構築、戦術、強み弱みみたいな話まですると軽く卒論くらいになりそうです。
もはや遊戯王wikiのほうが簡潔で分かりやすいのでは……?
と思ったりもしてますが、ここまで書いちゃったので、
諦めずに戦術編も書いていこうと思います!
続きはこちら
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