関西1デイパス サンライズ乗車券問題
休みを手に入れたので貧乏旅行
日程としては実質2泊3日。2/4から2/6まで。
東京駅の実質高速バスのターミナル「鍛冶橋駐車場」から深夜バスに乗り込み、京都へ。
京都には朝6時に到着し、その後は大阪の阪急電車「十三駅」近郊のホテルチェックイン時間「18時」まで京都市内を動き回るという日程。
夜明け前の稲荷大社に行って、清水の舞台から飛び降りれないほどの改修工事をしている清水寺に行って、青く光る空と日本庭園に目を奪われた建仁寺に行って・・・
翌日には大阪・奈良を中心とした観光をし、夜の神戸を探訪し、もっと西へ向かい、姫路を23時35分に発車する寝台列車「サンライズ出雲・瀬戸」に乗り込んで東京へ帰る。
詰めに詰め込んだ社畜らしく貧乏旅行のお手本のような日程を実施したわけです。
貧乏旅行の味方、冬の関西1デイパスの存在
2日目は大阪・奈良を中心とした観光を実行しました。
タイトルにある通り、関西1デイパスを購入して関西のJR乗り放題、貧乏旅行に華を添えます。
お値段は3670円、有効期限は1日間です。
関西1デイパスは日帰り旅行向けの企画乗車券です。
この乗車券の特徴として、
・JR西日本のアーバンネットワークエリア内で運行される普通列車の普通車自由席、江若交通バス(冬のみ)が1日乗り放題
・大阪水上バス「アクアライナー」が1日乗り放題
・レンタサイクル駅リンくんを大人のみ1回限りレンタル可能
・付属するチケット引換券と京阪、南海、近鉄が提供するフリーきっぷの内一つと交換
・JR西日本ネット予約 e5489かエリア内、一部和歌山・福知山地区のみどりの券売機で前日までに購入
JRグループで同様のフリーパスとなるとJR東日本の首都圏を中心とした路線が乗り放題になる「休日おでかけパス」、
東海では名古屋地区の路線が乗り放題になる「青空フリーパス」があります。
しかし、2つのフリーパスにはエリア内の競合沿線である私鉄のフリーきっぷは付属しません*。
*東日本の休日おでかけパスではりんかい線・東京モノレールが、東海の青空フリーパスでは名古屋市と伊勢市・鳥羽を結ぶ「快速みえ」が通過する伊勢鉄道線も含まれます。
今回は奈良を観光するため、近鉄を選択しました。
近鉄が発売する同様のフリーパス「奈良世界遺産フリーきっぷ」はJRと近鉄が接続する鶴橋から購入すると1日コース1530円。
3670円の中に近鉄の料金も入っていると考えると貧乏人にはありがたいものです。
↑近鉄鶴橋・京都駅で引換券と交換すると鶴橋↔フリーエリアの乗車券とバスのフリーパスや引換券を貰えます。
大阪駅から来る場合は環状線乗り換え口近くの特急券売り場の係員さんに渡すと改札を出る必要もなく便利です。
また、東日本と東海のフリーパスは土休日(東日本では夏休み期間含む)及び年末年始でのみ利用可能ですが、関西1デイパスは曜日問わず。
大阪城公園近くから発着する大阪水上バスも乗り放題。
貧乏人である私にとってこのフリーパスはもはや神同然。
関西1デイパスのグレーゾーン
さて本題です。
この関西1デイパスですが、ご利用になれる列車・座席タイプを見ると、
関西圏を通る、東海道・山陽・九州新幹線は乗車券としては利用ができません。
また、北陸新幹線はエリア外。東北新幹線等はもちろん乗れません。
在来線特急・急行列車内を見ると、運賃のみ有効を示す黒三角。
そうなると、サンライズ出雲・瀬戸は寝台特急ですので、この表記に沿うと関西1デイパスはサンライズ出雲・瀬戸の乗車で活用できる。貧乏人は節約できるところはとことんやるのです。
しかし、関西1デイパスでは東京まで向かえない。別途エリア外の乗車券を購入する必要があります。
乗車駅は姫路から東京方面、上り列車です。
関西1デイパスエリア内で最後に通過する列車は米原。
じゃあ、米原→東京の乗車券を別途購入するべきなのか。
しかし、ご案内の写真の赤の中やJR西日本のサイト内でも記述されています。
ご乗車された列車が翌日にまたがって運転される場合は、0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効です。(ただし、大阪の電車特定区間(JR時刻表参照)は最終列車まで有効です。)
じゃあ、0時を過ぎて最初に停車する場合だと三ノ宮だから三ノ宮→東京?
お、わからんぞ?
素人が自分勝手に切符を買ってしまうと面倒事を車掌さんに押し付けてしまうことになるのでで、JR西日本の大阪駅改札近くのみどりの窓口で確認をしに向かいます。その時のやり取りを文章にしてみます。
安達
「今日の夜(2/5)に姫路から東京へサンライズ出雲・瀬戸に乗車するのですが、冬の関西1デイパスを併用する場合はどこからの切符を購入すればいいですか?」
係員さん
「2/5有効のフリーパスはありますか?確認します」
ここでフリーパスを見せると、係員さんはパソコンで関西1デイパスのご利用になれる列車・座席タイプを表示させ、運賃として有効なのか確認していました。そして、近くに置いていたJR時刻表をめくり始めます。そして、
係員さん
「でしたら、米原から東京までの乗車券になります」
少し悩みながらもフリーパスの区間を確認してこのようにお答えいただきました。
安達
「ここで乗車券を購入してもいいですか?」
係員さん
「大丈夫ですよ」
クレジットカードを渡した瞬間に係員さんの表情が曇ります。
ずっと頭の片隅に違和感があったのでしょう。
係員さん
「少々お待ちいただいてよろしいでしょうか。区間が正確か確認をさせていただきたいのですが」
安達
「大丈夫です」
こちらから面倒くさい問題を吹っ掛けているわけですから何時間だって待ちましょう。
関西1デイパスを併用して上りのサンライズに乗る際の乗車券
先に結果をお伝えすると、
京都(市内)→東京(都区内)となりました。
みどりの窓口の係員さん、またこの件に関わった皆様に御迷惑をおかけしたと同時に丁寧に対応していただき本当にありがとうございました。
係員さんからもご説明していただきました。
まず、京都→東京になった理由として、
1.「電車特定区間」の最後が京都であること
2.「電車特定区間」でサンライズ出雲・瀬戸が京都へ向かう最終列車であること
主に上記2点だそうです。
電車特定区間とは、
JRの旅客営業規則第78条に規定する区間である。 東京附近及び大阪附近の幹線区間のうち利用者が特に多い線区・区間について、この区間内の駅を相互発着する場合、普通旅客運賃の計算において幹線区間よりも割安な対キロ賃率を適用するものと規定されている。(Wikipediaより参照)
簡単に言えば、東京・大阪の中心部に設けられた運賃の割引区域を指します。
1.について、電車特定区間は大阪近郊だと、以下の通り
↑JRおでかけネットより
サンライズ出雲・瀬戸は西明石→大阪→京都を通ります。
係員さんの言う通り、京都がサンライズ出雲・瀬戸が通る最後の特定区間の駅になります。
三ノ宮を過ぎた時点で0時を過ぎているけども、1デイパスの案内にある、特定区間内は終列車まで有効になるので京都まで関西1デイパスは乗車券として有効期間が延びる。だから京都→東京の乗車券を購入する。
続いて、2.について。
電車特定区間内は最終列車まで関西1デイパスは有効です。
京都で最後に到着する在来線列車の時刻は1時05分(大阪 0時15分発)。
サンライズ出雲・瀬戸が大阪駅を発車する時刻は、0時34分。
時刻表では京都方面に向かう列車としては最終列車です。
↑JR京都線 大阪駅時刻表(JRおでかけネットより)
この2.については京都駅を通過する時間は関係なく、
旅客に提供している時刻表としてサンライズ出雲・瀬戸は京都方面に向かう列車として表記しており停車はしないけども特定区間内の規定を考慮すると京都までフリーパスは有効にするのが妥当
とJR西日本の営業関係の方は判断されたのではないだろうかと思います。
また、係員さんが最初に米原→東京と答えた理由は、大都市近郊区間の最後が米原だからだと思います。
大都市近郊区間とは
大都市近郊区間のみを普通乗車券または普通回数券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます。
重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません。途中下車する場合は、実際に乗車された区間の運賃と比較して不足している場合はその差額をいただきます。(JRおでかけネットより)
しかし、今回は大都市近郊区間よりも小さい範囲の特定区間内の案内を適用するので米原ではなくなったのでしょう。
京都を通過する際に1時05分に到着する列車よりサンライズが先に通過していれば最終列車より前にいますので特定区間内の最終列車については問題はないのですが、細かい時刻表を私は持ち合わせていないのでわかりません。
JR西日本に感謝感謝です
関西1デイパスで大阪や京都だけでなく神戸も観光できました。多くの観光地をめぐることのできるフリーパスを発売しているJR西日本には感謝しかありません。
これから学生は春休み、5月頃には世間はGWと観光需要が一気に増えていきます。少しでもお金を節約したい場合はフリーパスは非常に便利。
その他の地区のJRでも同様のフリーパスが発売されていますが、大丈夫だろう、規約をうろ覚えのまま勝手な想像で切符を購入すると条件が細かく違ったりして利用できないこともあります。
その場合、嫌な思いもしますし駅員さんや車掌さん、スタッフの方に迷惑がかかります。
少しグレーなところだな、わからないなと思ったら必ず電話で問い合わせをするか、直接みどりの窓口に向かうなど調べることをしてください。
3月にはJR線のダイヤ改正が行われます。上記の時間も細かい所で変更される可能性がありますのでご注意を。
今回のnoteが少しでも皆さんに活用していただけるようなものになっていれば幸いです。