東京奥深くに眠る神秘「日原鍾乳洞」
東京にも神秘はある...の?
東京の観光地と言えばどこでしょうか。浅草、東京スカイツリー、東京タワー、上野動物園、お台場、明治神宮、渋谷スクランブル交差点、新宿御苑...など地図やパンフレットを広げれば沢山の魅力ある場所が出てきます。
ただ、それらの殆どが東京23区内。
人の波やコンクリートジャングルの中でそこを目指すのもどこかいつも出勤している時と同じではないか。
群れから抜け出して少し息抜きをしたい...
でもどこ行っても人人人。
ただ東京は23区内だけではない。
奥に進めば進むほど、コンクリートジャングルは消えていなくなり、私たちを迎えるのは同じ東京とは思えない自然。
ということでまた、友人から誘われて、東京の奥地にある神秘「日原鍾乳洞」へ行きました。
これがまた疲れて楽しかったのでご紹介します。
東京の奥へ進む
日原鍾乳洞まではトータルで3時間かかります。
東京を横に移動するだけですが、かなりの長時間移動です。
東京駅から西の方へ伸びる「中央線」は各駅停車と快速があります。
朝8時、東京駅から中央線快速の列車に飛び乗りました。
日原鍾乳洞の最寄り駅であり、目的地の「奥多摩駅」まで快速で2時間20分近く。
多くの列車で途中、立川や青梅で乗り換えが必要です。青梅から奥多摩駅まで青梅線です。
終点の奥多摩駅は正真正銘の終点です。
休日となると東京駅から青梅駅直通、新宿からは奥多摩駅直通の快速列車もあります。
帰りの時間帯である16時台や17時台などには東京まで直通する「ホリデー快速おくたま号」もあります。
それらを利用して少しでも楽に行きたいものです。
東京から奥多摩までSuicaといった交通系ICカードが使えます。
休日に利用する方は「休日おでかけパス」を利用することを強くお勧めします。
通常、東京-奥多摩間で2400円以上掛かりますが、2,670円のパスを使うと、どこか違うところによってもフリーエリア内なら乗り降り自由。
日帰り旅行には必需品です。
御岳山に向かう登山客に紛れながら、電車に揺られて奥多摩駅に到着です。
東京都内にあるJR東日本の駅の中で一番標高の高い駅です。
当日は雨のせいか息が真っ白に。
東京駅と同じ東京にある駅とは思えません。
当日、奥多摩駅は駅の工事を行っており2階にある売店・カフェは営業をしておりませんでした。
トイレは駅改札向かって左側にあります。
バスに乗り換えます。
駅前にはバスの停留所があり、西東京バスが運営する路線バスが待ち構えています。
改札の目の前には、日原鍾乳洞方面のバスが発車を待っていました。
西東京バスはSuicaやPASMOが使えます。
バスで約30分。
うねうねと山道を進んでいきます。
酔う人は酔います。ご注意を。
平日だと日原鍾乳洞近くまでバスは進みますが、土休日だとかなり手前の「東日原」留まりとなります。
何故人の行き交いが多い土休日で日原鍾乳洞付近まで行かないのか不明です...
↑「東日原」バス停の待合所にある案内図
案内図では徒歩での時間は書いていませんでした。
↑いつからあるのかわからない日原鍾乳洞の広告
東日原のバス停から鍾乳洞まで歩いて30分程度。
日原地区は渓谷に沿って住宅が建てられていました。
当日は雨の影響もあってか霧が強かったです。
冬季期間であるからか人はいませんでした。
まるで時間が止まったような代物もこの町にありました。
多くの人が日原鍾乳洞まで車で向かうはずです。
正直、バス停から歩いて向かうのはおすすめできません。車道を通りますので大型車が来てしまうと戻らないといけないということも。
雨が降っている日なら尚更です。
↑スリップ、落石、凍結、落石、スリップ注意。
↑高所恐怖症の人はお気を付けて
日原鍾乳洞前には売店があります。
そこではラーメン、うどん、カレーなどご飯を食べることができます。
店は地元の奥様方で運営されているようです。
寒い中歩いてきたのもあり肉うどんをいただきました。
日原鍾乳洞に入るためには下の写真、左下にある窓口で700円の入場券を買う必要があります。
神秘へ進む
日原鍾乳洞は東京都指定の天然記念物となっています。
規模は関東最大級。総延長1,270メートルです。
写真がとても暗くて見づらい状態で申し訳ないのですが、肉眼でもかなり暗いです。
通る場所には幾らかはライトが設置されていますが、影になっている部分も多く、ぶつかったりします。
友人は別にライトを持ってきていましたので、なんとか見れたという感じです。
別途ライト持っていれば少しは安全に歩けるかなと思います。
*iPhoneなどのスマートフォンをライト代わりに使うのは、足元が悪く、落とすとかなりの確率で破損しますので、防止のためにもおすすめできません。
鍾乳洞内の案内があります。行き止まりの場所もありますので要チェック。
鍾乳洞とは一体何か。
インターネットで調べるとこのように出てきます。
水の浸食によって石灰岩地帯にできた地下の空洞。天井からは鍾乳石がたれ、床には石筍(せきじゅん)が立ち、底を地下水が流れる。石灰洞。
ライトで照らすとたしかに白っぽい。
触るととても冷たい水が手に付きます。ライトで反射してきれいに見えます。
写真の通り、かなり狭く、頭・足元に注意が必要です。
青く光る石が。進むだけでなく、一度立ち止まって見てみるのもいいものです。
ところどころ、こういった仏像が出てきます。
日原鍾乳洞は「山岳信仰」という、「山を神聖視して崇拝する信仰」のメッカでもあるそうです。
昔から鍾乳洞を信仰の対象にすることが多く、「三途の川」や「地獄谷」といった言葉も案内で登場してきます。
鍾乳洞が作り上げた底なしの谷を見た昔の人がそう名付けるのも納得です。
うねってうねって、暗くジメッとする洞窟の中を進むと広い空間に出ます。
険しい岩壁はライトアップされ、先程までの狭い空間を抜け出した爽快感と合わさり、見とれてしまいます。
階段の先には「縁結び観音」があります。
カップルが観音様に手を合わせていました。羨ましい...
ここ日原鍾乳洞は関東最大級の鍾乳洞で、先程の写真にあった案内図の通りに進むと上がったり下がったりを繰り返します。
途中に上記の案内が登場します。
階段という表記ですが、ほぼ壁といってもいいぐらい。急ですので滑りやすい靴、長い丈のズボンや上着の人は要注意です。
また、階段は水で濡れていて滑りやすい状態です。
片手にスマートフォン、いいスポットがあったら写真!
という気持ちは置いといて、両手フリーの状態で自分のペースでゆっくりと行きましょう。
日原鍾乳洞、行くまでに時間はかかりますが、東京の奥深くに眠る神秘をこの目で見ることができたのはとても良い体験でした。
東京で人の群れに嫌気が差したら、少し足を伸ばして奥多摩に向かってみてはいかがですか?