バンド𝐀𝐠𝐧𝐢のボーカルとしても活躍し、サーキットフェスやイベント主催など音楽仕掛け人として活動中の越野和馬さんに活動について取材させていただきました。

越野：越野和馬です。愛知県出身。左利きのAB型です。
𝐀𝐠𝐧𝐢というバンドのボーカルをしています。また、音楽仕掛け人として、ライブを楽しんでくれる人が1人でも多く生まれるものを目指し、サーキットフェスやイベント主催の活動をしております。

インタビュアー：具体的な活動内容をお伺いしたいのですが、バンドの活動はどれぐらいされていますか。

越野：ライブは月1回ぐらいのペースで行っています。
今年の4月ぐらいにフルアルバムが出る予定です。このバンドはちょうどコロナが流行しだした時期に作ったバンドなので、2020年の3月末に始動したバンドです。ライブが開催しにくい状況の中のスタートではありましたが、それでもご縁があって、月1回ぐらいでやらして頂いています。

インタビュアー：いつ頃から音楽活動はされていますか。

越野：中学校3年生です。その当時、あまり学校や勉強が好きじゃない学生で、野球部だったんですが、野球部の部室で授業サボったりしていました。その時に、担任の先生がライブの話をくれて、「お前は音楽をやれ」みたいな感じでライブに連れて行ってもらったのがきっかけです。

インタビュアー：ドラマみたいな展開ですね

越野：そうですよね。その時に連れて行ってもらったバンドのライブでパフォーマンスを見て「なぜ同じ人間なのにこんなにパワーを感じるんだろう」「すごい！」とものすごく衝撃を受けました。すぐにギターを買い、その年の学園祭でライブにでたり、そういった流れで音楽にハマり今も活動を続けています。

インタビュアー：バンド活動以外普段はお仕事をされているんでしょうか。

越野：そうですね、映像の制作会社で働いています。音楽、ライブを楽しんでくれるためのガジェットを作ってます。

インタビュアー：音楽に関わることとして分野でつながっているんですね
初めから音楽に関わる分野を？

越野：実は最初は違って、愛知から東京出て来たときは、新卒で自動車のエンジン開発の仕事をして働きながら音楽をやっていました。3年その会社を続けていたんですが、続けていくうちに音楽以外の事を考える時間がすごく多いなと感じました。
音楽活動ももちろん続けていたので、音楽にしっかりと向き合えていないのにライブでお客さんにそれを見せるのは失礼だなって思ったんです。
できるだけ日々音楽のこと、音楽に携わることを考えたいなと思い、その後ライブハウスに就職し現在では映像の制作会社で働いています。

インタビュアー： 越野さんはバンド以外の活動はどんな事をされていますか。

越野：『ナツドキ』という、サーキットフェスを基軸としたコミュニティを作っています。サーキットフェスと言っていますが、音楽だけではなく様々なジャンルのアーティストさんと一緒に、1つの作品、お祭りを作っていくという事にコミットして活動しているコミュニティです。

インタビュアー：『ナツドキ』にはどんなアーティストさんがいらっしゃるんですか。

越野：例えば、最近絵本とかも描いていらっしゃる三上唯さんというイラストレーターの方だったり、絵描きさんであったり、写真家、カメラマンであったり、ヘアメイク、ヘアアーティストさん、謎解きサークルさんとかも一緒に作品を作っています。あとは『ぶち』さんという居酒屋に魚の解体ショーやってもらおうとしていたりします。

インタビュアー：いつ頃から活動し始めたんでしょうか。

越野：5年なので2015年です。
初めてイベント企画として主催ライブをやろうと思った時、僕は前のバンド時代だったのですが当時は実力がなくもがいていました。音楽活動を続けていく中で、周りに同じように頑張っている沢山のクリエイター達が居るのに気づき、クリエイターの力があってこそ音楽が成り立ってると感じました。
クリエイターの方々と作品、イベントを一緒に作って行くことで、みんながいろんな衝撃受ける場にできたらいいのではないか思いサーキットフェスを始めました。

最初は神楽坂のライブハウスで20組のクリエイターさんたちと、来場者が300ぐらいの規模でした。

開催店舗は３つあり、1店舗目がライブハウス、2店舗目は様々なジャンルのクリエイターが集まるイベントスペース、最後にライブビューイングをするカフェです。カフェではライブペイント等の企画を行なったりもしました。

一番最近だと2019年下北沢で開催を6会場で行いました。そのときは動員数500人ぐらいでアーティストさんは40組50組ぐらい出演されてました。

インタビュアー：『ナツドキ』以外にも取り組まれている事はありますか。

越野：イベント制作を行なっています。役者の大間知賢哉さんとイベンターの方々とで『ミュージャム』という音楽と演劇がコラボする企画をしたり、ライブハウスが、もっと身近になるように『シャベルバ』というライブハウスで飲みイベント。アーティストが、自分の作品を持ってきたら、それでお酒が飲めるようにするみたいなイベントを不定期で開催しています。

インタビュアー：越野さんが描いている今後のビジョンについて教えてください。

越野：とにかく、僕はライブハウスに人が来てほしい。音楽やクリエイティブなものをちゃんと五感で楽しんで頂きたいです。1人でも多く、僕と同じように感じてもらえることを目指して活動しています。

僕のしている活動の全般で言えることですが、ライブハウスにお客さんが来やすくなるようにするための装置を作り、それが『サーキットフェス』だったり、コラボイベントだったりするんですが、例えば、『サーキットフェス』なら町のイベントなので、町の人たちに向けて発信し、ライブハウス全然興味ない人たちが『ナツドキ』に気付いたときに「ライブハウスでなんかやってるんだ」って思ってくれればいいと思いますし、
『シャベルバ』や『ミュージャム』だったら、演劇が好きな人たちもライブハウスに来るような場所になればいいなと思っています。

音楽業界にいて一番思ったことは、音楽業界の中でしかお金が回らず、バンドが持ち回りでいろんなライブハウスに出るみたいなイメージがあり、僕はそこに課題感を持っています。
だから音楽業界に外からビュッと入ってくるような、仕掛けを作るのが僕の役割であり、音楽を大事にするという事だと思っています。
そのために、『ナツドキ』だったり『シャベルバ』だったり、『ミュージャム』などの企画や今の会社で作っているガジェット制作だったりというのを行なっています。

インタビュアー：今後の意気込みを教えてください。

越野：音楽業界はもちろんの音楽以外でも様々なクリエイターの方々と作品やイベントを今後も一緒に作り続けていきます。それはライブハウスに興味がない人でも気づいてもらえるように身近なものに感じてもらえる為の活動ですが、ただ気軽な場所ではなくお客さんには五感で作品・演者のパフォーマンスを味わっていただける場になってほしいと思っています。
そのために仕掛け人としてどう仕掛けていくかが大切だと思うので、今後もお客さんが五感で100楽しめる企画をしていこうと思っています。

インタビュアー：ありがとうございます。越野さんの音楽仕掛け人としてのご活躍、今後も楽しみにしています！


越野さんの主催コミュニティ

「ナツドキ」
サーキットフェスを基軸としたコミュニティ。
音楽だけではなく、イラストレーター、絵描き、写真家、カメラマン、ヘアメイク、ヘアアーティストなど様々なジャンルのクリエイターが参加。
総勢40~50組のクリエイターが1つのお祭りという作品を作り上げていくという仕組みが面白い。
https://natsudoki.com/about/