ジュエリー職人・工具の使い方 3
ジュエリー工具の使い方と作業ポイント
前回、工具の使い方と作業ポイント2(切る、削る)を紹介しました。
今回は、その続きの曲げる、線を引く、小さいキズを取り除く、磨きを紹介したいと思います。
ジュエリーを造るには学校に通わなければいけないと思いがちですが、お金がかかりとても大変です。自宅でもジュエリー制作ができるように、動画で知識を得るのもひとつの方法だと思います。
曲げる
薄い地金はヤットコでまがります。
厚い地金を曲げる場合は、地金を心金や鳥口の上にあてがって木槌や金槌でたたいて曲げます。
曲げるに使う道具
ヤットコ
貴金属を曲げるのための代表的な用具です。
小さいキズを取り除く
キサゲは主にヤスリがけの後のヤスリ目を取り除く道具です。
キサゲはヤスリ目に逆らわずにヤスリ目と同じ方向にかけるのが作業のポイントです。
キサゲは、上手に使えばヤスリ目の跡や小さいキズをきれいに取り去ることもできますが、扱いが悪いと、かえって多くの傷をつけてしまうこともあります。
キサゲの替わりにペーパーヤスリで小さなキズを取る作業をすることもできます。
ペーパーヤスリの目の粗さには何種類もあります。
小さいキズを取り除くに使う道具
キサゲ、
刃の部分で貴金属の表面についたキズやヤスリ目などを削り落とす工具です。
ペーパーヤスリ
磨き
ヘラがけは、先が細くなった断面が円または楕円の鉄鋼製の棒で地金を磨き光らせる作業です。
キサゲがけやペーパーヤスリがけの次の工程です。
950銀やK18の場合には、ヘラがけを抜かして、バフがけで地金を光らせることもできます。
Pt900は、バフだけでは仕上がらないので、地金表面を丁寧にヘラで光らせ、その後にバフがけします。
ヘラ先に水やせっけん水をつけて使うとヘラのすべりがよくなり、作業がしやすくなります。
ヘラがけは、2工程に分けられます。
まず、強くこすってキサゲのムラやペーパーヤスリの跡をつぶします。
次に力を抜いてこすって地金表面のツヤを均一にします。
ヘラ自体で少しでもキズがあると、そのキズのために地金にツヤが出ません。
よくヘラ先を研いでから作業してください。
磨きに使う道具
ヘラ
ヘラ(磨き棒)は金属の最終仕上げに使う銅鉄製の棒で、表面が良く磨いてあります。
続きは後ほど...。
noteで紹介しているジュエリーは、すべて一人のジュエリー職人田村の作品です。
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ぜひご覧ください。
アマリリス カンパネラ