単独で作用する孤高の存在の証
影も持たず、光すら奪わぬこの存在は、
静寂の中でひとつの点に収斂する。
自己とは何かと問うことすら無駄なほど、
あらゆる外部との干渉を拒み、
ただ一つの軌道に従う。
因果の鎖を超越し、
他者の声も届かぬ虚無の中で、
独自のリズムを刻むその姿は、
まるで宇宙の片隅で誕生した未分化の意識。
世界が複雑な網の目の中で絡み合い、
無数の意図と偶然が交錯する中、
この存在はその糸からすべてを解き放ち、
孤独の証を掲げる。
自己完結的でありながら、
全宇宙の反響を抱え込む。
何も吸収せず、何も放出しないその沈黙は、
言葉では語れない次元に触れる瞬間。
振り子が揺れるように、
時間も場所も意味を成さず、
この孤高の存在はただ
"ある"
ということだけで充分。
何も解決しない問いの中で、
人々が答えを探し続ける間、
動かず、観察せず、
ただ自身の存在を持って証を立てる。
生まれることもなく、消えることもなく、
ただ永遠に、存在の証明として。
孤高なる存在は、時の流れをも超越し、
自己の内部にのみ真実を見いだす。
宇宙が織り成す音律からも、
社会の規範からも解き放たれ、
独自の軌道を描き出す。
孤独の中で輝くその姿は、孤立ではなく、
むしろ宇宙の中心を貫く静かな力を持つ。
影は影ではなく、
その存在は誰にも依存しない。
万物が絡み合い、
互いに影響し合うこの世界において、
あくまでも一人、
純粋なる自律の証。
物質の振る舞いが
定式化された法則の枠内で
動くことを強いられるように見えるが、
その法則さえも書き換える存在。
心の内に広がる静寂、
その静寂の中で彼は動く。
誰にも知られず、
しかし確かに作用する力。
それは一つの意思であり、
同時に全ての現象の始まりでもある。
波動として広がり、
無限の彼方に達するが、
その根源は一つに還る。
孤高でありながら、
無数の影響を巻き起こす。
その存在は観察されることもなく、
単独であるがゆえに完結し、絶対である。
無言のまま、証を残す。
それは言葉や形を持たないが、
全てのものがその証明の中で踊る。
そして、存在し続ける限り、
世界は変化し続ける。
時空の隙間に漂う孤独な粒子、
その証明は不確かでありながらも揺るぎない。
誰にも触れることなく、
誰の観察にも依らず、
ただ自身の存在を刻み込む。
万物が互いに引き寄せ合い、
繋がりを求める中で、
それは拒絶し続ける。
単独、唯一無二の軌跡を描き、
他者との干渉を避けながら、
自らの法則に従う。
その存在は、認識されることを前提としない。
観察されることなく、
定義されることなく、
それ自体で完結する完全な孤高。
波でありながら粒子である矛盾を抱え、
可能性の海を漂うその一瞬に、
全てが収束し、かつ拡散する。
確定性は観測の瞬間にのみ与えられるが、
その瞬間もまた、既に消え去る。
影が光に触れない限り、
それは影のままであるように。
存在の証は、存在そのものに依らない。
何者にも寄らず、何者からも逃げず、
ただそこにある、不可侵の現実。
孤高の存在は、その証明を求めることなく、
ただひとつの運動を繰り返し続ける。
単独であることが、
孤高であることが、
まさにそれ自体の証。