俳優がカッコつけたら死ぬ
とある監督のワークショップに行った時のこと
監督は劇団も持っていて、
そこのメンバーもワークショップに参加していました
シーンワークでお芝居をしているときに
メンバーの俳優さんがこっぴどく叱られ始めたんです。
「なんでカッコつけるの?
お前がカッコつけてるとこなんか見たってしょうがないんだよ」
本人はカッコつけてるつもりはなく
言われている意味がいまいちわかっていないみたいでした。
これってどういうことかというと
俳優自身が、
「いい芝居をしよう。自分をよく見せよう」と頑張ってしまっているんですね。
あなたが演じる時も気をつけてください。
頑張るのは、あなたではなく、演じる役の人物です。
見ているほうは、あなたというフィルターを通して
役の人物が生きているところを見ています。
だから、あなたの我が見えた瞬間に役が死んでしまう
観客は醒めてしまうんです。
俳優がカッコつけて自分をよく見せようなんて思ったらだめ。
何をやっても「キャー」と喜ばれるレベルのスターさんならどうぞ。
でもそれだって一部の人に喜ばれるだけで、
多くの観客の心を動かすことはできませんよ。
逆にカッコ悪いところ、情けないところ、恥ずかしいところ
全部曝け出すこと
それが俳優の仕事だと思ってください。
曝け出して、その役として必死に生きていれば、
はっきり言って芝居が下手でも人の心を動かすことができます。
そのためには何度も言いますが
【自分を知る】ことから始めましょう。