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Velo 第65回 Velo の学び方(1)
Wix はノーコードを売りにしている、ホームページやWebサイトを構築できるクラウドベースのCMSですので、サイト構築のハードルはそれほど高くありません。
いつの日か、AIツールも発達し、取説程度の設定でノーコードでのサイト構築ができる日が来ると思いますが、現状ではそうなっていません。
また、Wixのサイトにおいてノーコードで用意されていない機能は「Velo」という開発プラットフォームでコーディングによる開発をする必要があります。
Velo は日本語の資料が少なく、その分、学習のハードルは高いと思います。英語で勇気をくじかれている方も多いと察しますがいかがでしょうか?
英語は最初の関門?
私はプログラマーではありませんが、科学系の文章は日本語に直したからと言って劇的に分かり易くなるものではないと感じています。
例えば以下のデータセットに関する英文を翻訳サイトで和文に翻訳してみましょう。
【英文】A dataset serves as an intermediary between page elements, such as input elements and buttons, and the data in a collection. The dataset controls which collection is available to be used by page elements, what those elements can do with the collection data (display, add, modify), which item is currently active, and whether the data is filtered or sorted.
【和文】データセットは、入力要素やボタンなどのページ要素とコレクション内のデータとの間の仲介役として機能します。
データセットは、ページ要素で使用できるコレクション、それらの要素がコレクション データに対して実行できる操作 (表示、追加、変更)、現在アクティブな項目、およびデータがフィルター処理または並べ替えられているかどうかを制御します。
確かに構文は分かり易くなります。
しかし説明の内容は Wix が分かっていないと頭に入ってきません。
そもそもコレクションって?、仲介役って?、現在アクティブな項目って?、フィルター処理って?、と言う具合です。
まずは Wix が分かってないと英文が読めても余り意味はありません。つまり英語は最初の関門ではなく、もっと後の関門です。
日本語環境が充実していればよかったのですが、そうではないのである程度の不便は仕方ありません。何でも満点を求めると得するチャンスを失うことが多いものです。
例えば洋楽などは英語が分からなければ楽しめないなんてこともないわけです。「むしろ英語でよかった、他の言語じゃもっと手も足も出なかった。そもそも Javascript は英語だし。」ぐらいの感覚で受け止めましょう。
翻訳も昔に比べればずっと簡単になっていて、英文もブラウザー上で右クリックすれば翻訳メニューが立ち上がる時代になっています。後にAPIリフェレンスの紹介でお示ししますが英語は簡単に日本語に翻訳できます。ご心配なく。
Veloを業務に使おう!
趣味や教養でVeloを理解できるかといえば問題なく理解できると思います。英文のドキュメントや例文、フォーラムが充実していますので無料で利用できるからです。ただし理解の範囲は相当狭いものになりそうです。
必要は発明の母ではありませんが、やはり何らかの業務に関わるから要件に向き合い解決する姿勢が生まれます。
要件そのものもクライアントのニーズから生まれます。
またそれが利益に繋がることで、他のサイトの研究やクライアントへの提案、同業者との交流に積極的になり、視野やスキルがアップして行くと思っています。
自分でできないこと(最初は全部です)は、真似したり、お任せしたりして、人の力を借りることも一つの知恵となります。決して自分の能力だけで決まる訳でも、またそう思う必要もありません。
Wixを知ろう!
まずは素敵な HP を見つけて、こんな HP を Wix で作って見たい、どうするんだろうと興味や関心をもつことが何より大切だと思います。
基本的な機能はノーコードで実現できますので Velo が不要なら、あえて使う必要もありません。
そもそも Velo は Wix の機能を充実させるものです。
従って Wix が理解の基本であり Velo が基本ではありません。
Wix のエレメントやプリセット機能が何なのかを分かっていないと Velo には繋がりません。
例えば、各種のページエレメントを知ることで、そのAPIリファレンスを参照することが出来ます。
テキストボックスの値はテキスト型だということを知ることで正しいコーディングができますし、コレクションがサーバーに保存されていることを知って非同期のコーディングができます。
従って Velo を使う、使わないに限らず、沢山のサイトを Wix で構築する経験が先ずは優先され、これが基礎・基本だと思います。
そして Velo はその応用問題だと思って間違いないと思います。
Javascript を知ろう!
Velo を使うために必要なプログラミング言語が Javascript です。
(※Java ではありませんので注意が必要です。)
Javascript はブラウザーで F12 キーを押してコンソールを選べばすぐ利用できる環境が提供されています。
Javascript をマスターする高いハードルは必要ありませんが、成書を読む必要はそれなりにあります。とくに、型・値・変数、式と演算子、文、オブジェクト、配列、関数、標準ライブラリー、非同期プログラミング は必須です。
中でも配列、オブジェクト、非同期プログラミングは重要です。これらは基本的な入出力に関わるからです。一方、クラスやモジュール、DOMをプログラミングすることはありません。それだけ Veloの統合環境が整っていることになります。
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