オアシスがNECネッツエスアイを大量保有!保有総額は500億円超!!親会社によるTOBに「待った!」をかけるその狙いとは?
アクティビストファンドのオアシス・マネジメントが、NEC子会社のNECネッツエスアイの株式の保有を11.68%まで増加させたという大量保有報告書を提出しました。取得総額はなんと524億円。
http://www.kabupro.jp/edp/20241114/S100UP74.pdf
結論から先に述べると、今回のオアシスの狙いは
「TOB価格が安い!もっと高値で買い付けろ!!」
ということでしょう。
保有数量、金額を見ると、オアシスの本気度が伺えます。
では、なぜTOB価格の引き上げ余地があるとオアシスは考えたのか?
当記事ではその点について、大株主の属性、各種株式価値評価の観点からその思惑に迫っていきます。
大株主の属性について
まずは大株主から!NECネッツエスアイの親会社である日本電気の実質的な保有分は51.4%であると記載があります。
一般にTOBを実施する際には、「議決権の2/3以上の株式を保有する」ことが一つの目標になります。つまり66.7%以上を保有したいわけですね。(2/3以上の議決権を保有することにより、スクイーズアウトの手法をとって株式を全て買い上げることができるようになるためです。)
現在、日本電気は51.4%の株式を保有しているため、少なくとも15.3%程度の株式を取得する必要があります。
では、これだけの応募が確保できるのでしょうか。TOB価格の妥当性について検討した上で、成立可能性、買い付け価格引き上げ可能性についても考えていこうと思います。
TOB価格の妥当性について
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