フジテックにアクティビスト集結!


ファラロン・キャピタルがエレベーター大手のフジテックを6.59%保有したというニュースが出たので、もう少し掘り下げてみます。

フジテックといえば、アクティビストのオアシスと、創業家内山氏の経営権争いが有名です

長いのでコンパクトにまとめると、

2020年頃 複数アクティビストから割安さ、ガバナンスの指摘を受ける

2022年5月 オアシスが内山氏の公私混同を暴く

2022年の株主総会直前に突如、内山氏の取締役選任議案を取り下げ、取締役でない会長に就任

2023年3月 臨時株主総会で内山氏の会長職解任

ということがありました。
内山氏の公私混同というのは会社のお金で元麻布の高級マンションに家族を住まわせたり、会社と個人資産管理会社で不動産取引をしていたことを指します。

株価は上昇。

オアシスが株主総会で経営権をとった2022年6月から6~7割上昇しています。


面白いというか、一連の流れを知らない方からすると、意外と思われるかもしれませんが、創業家の内山氏は今もフジテックを10%近く保有しております。

現在370億円くらいの価値です。
オアシスに経営権奪われる前は220億円くらい。

自分が経営を離れてから100億円以上資産が増えるというのはどういった感情になるのか、大変興味深いです。
当然、役員報酬を数年もらうより何倍もの経済効果がありますが、創業家としてのプライド、やりたいこともあったと思います。

上場企業の創業者は今後このような判断に迫られるケースが増えると予想されます。
その際に、
「自分より株価を上げてくれる経営者に任すことができるか」
はたまた
「株価よりも自分で経営権を維持したい」
と、どちらを選ぶか、外野から言われる前に自ら動いた方がよさそうですね。

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