最高に充実した人生を送ろう!①―未来へのKAKEHASHI―株式会社リリフル
未来へのKAKEHASHIインタビューの第2弾は、岐阜県大垣市で事業を展開している株式会社リリフルの金森社長です。
株式会社リリフルは、「最高に充実した人生を送ろう!」という経営理念を掲げ、企業主導型保育園を経営しながら様々なイベントの企画や高齢者自立支援事業など多岐に事業展開をされており、SDGsに関わる事業も展開されているとのことでオンラインインタビューをさせていただきました。
もったいないを形にしたマーブルクレヨンの活動はこちら
起業のきっかけは企業主導型保育園
「私は愛知県の豊橋市の出身で看護師をしていました。結婚して、名古屋で数年過ごしたのち子どもが産まれる直前に、大垣に来ました。当時は、臨月で大垣市は右も左も分からない街で、身内も友達もいなくてとても寂しかったです。出産後は、主人の帰りも遅く土日も当たり前のように仕事の日々だったので、ワンオペ育児で、とても孤独でした。
でも、まずは友達を作らないと…と思い、出産して間もない娘を連れていろんなベビー講座に参加しました。すると、赤ちゃんの不思議な世界に魅了されてしまった私は、講師になって自分と同じようなママたちの力になりたいと思ったんです。そこで、赤ちゃんを通して何かを伝えたい、教えていきたいという気持ちが産まれてきて、ベビーサインなどの赤ちゃんに関する資格を取りました。」
元々、チャレンジすることと、おもてなしが好きだったという金森さん。赤ちゃんに関する活動を通してできたお友だちとボランティア活動を始めるようになったそうです。
「いらなくなったおもちゃとか、子ども服を持ってきて、お互いに交換する『かえっこバザール』というイベントを企画運営していました。これは持ってきたものをいくらで売るのか子どもが判断してポイント制にして『かえっこ』するというもので、イオンモール大垣などで、年に3~4回ほど開催していました。毎回、親子合わせて100人くらいの方に参加して楽しんで頂いていました。
他にも、看護師の資格を活かして『命の授業』という活動を小学4年生の子どもたちに向けて行っています。
これは、「いじめ防止」の啓発活動にもなっていて、命は心臓のことではなく、自分が持っている時間だよということを伝えています。」
このような活動を10年ほど続けていると、企業主導型保育園の運営を手伝って欲しいというお誘いがあったそうで、そのお誘いにもトライしてみることになったそうです。
「その頃はまだ起業をしたい!という想いはあまりなかったのですが、女性の活躍する場を作りたいとか、女性も自立する時代だと思い、お手伝いではなく、思い切って自分で申請してトライしました。おかげさまで周りの仲間に恵まれて、無事に法人化することも出来ました。」
この保育園立ち上げに当たっても、元々、周りにいた看護師や保育士の紹介などで人材が確保できたので、スタッフ募集もかけずにスタートできたそうです。
人に恵まれたと金森さんは、おっしゃっていましたが、きっと、そこには人を惹きつける魅力が金森さん自身にあるんだろうなぁと感じました。その魅力の源泉は、どこにあるのか探りたくなってきました。
リリフルという社名は、live life to the full から
「どうしても、女性って結婚・出産すると、自分のことは二の次で、子どものため、旦那さんのために日々自分を犠牲にしてしまいがちです。今までのキャリアや夢なども諦めてしまったり、社会から離れると自信を無くしてしまって埋もれてしまう人が多い気がします。ただ、子どもも成長して自分の人生を振り返ったとき、最高に充実しているなって思って欲しい!そんな想いから社名を考えました。また、『最高に充実した人生を送ろう!』を経営理念として掲げていくつかの事業を展開しています。そして、すべての事業に共通しているコンセプトが、『目の前の人を笑顔にしていこう』というものなんです。」
Live life to the full つまり、最高に充実した人生を送ろうという理念からつけられたリリフルという社名は、金森さん自身の体験から考えられたものでした。この考えが、同じような境遇にいる女性へのメッセージとなり、共感してくれる仲間が集まってくるんでしょうね。そして、そのようにして集まってきた仲間や事業を通じて出会った方たちを笑顔にしていこうという想いが、金森さんの周りに人が集まってくる理由なのではないでしょうか。
目の前の人を笑顔にしていこう
「あと、社内では、この理念からリリフルカレッジという全体会議を年2回、保育に関しては月に1回やっています。
この会議の中では、働いている女性たち1人1人の目標であったり、人生プランを振り返りながら、自分で目標を立て、目標に対してどれだけできているのか、これから先、どういう目標を持って働いていこうと考えているのかという自分の人生プランを共有し合う時間を作っています。
特に、『不適切な保育』ってニュースに取り上げられることも多くなったので、保育士の教育にはすごく力を入れているんです。
全体会議でよく行うワークが『褒め褒めシャワー』です。言われてほしい言葉を一人一人書き出してもらって、みんなでその言葉を相手にシャワーのように浴びさせるのです。
すると、涙を流すスタッフもいたり、ぽっかぽか体も温まるんですよ。そのワークの時に見せるスタッフの笑顔が素敵で最高な時間です。あと、『ありがとう月間』といって、わざわざカードを作って、ありがとうって言い合うような取り組みもしています。
『褒め褒めシャワー』は、普段、褒められていないと、人を褒めることはできないという思いから、『ありがとう月間』はカードをもらうと良いということだけではなくて、いかにカードを書いたかという部分にフォーカスしてやったりしています。」
いろいろな工夫をしながらスタッフの自己肯定感をあげようという取り組みをされています。これも、きっと、「最高に充実した人生を送ろう!」という経営理念の下、目の前の人を笑顔にしたいという金森さんの想いを形にしたものなんでしょうね。
このインタビューを通して、終始、笑顔で話してくれた金森さん。
この笑顔と金森さんの想いに多くの人が魅かれて集まるんでしょうね。
このような活動をされている金森さんは、令和2年に第19回全国女性起業家大賞奨励賞を受賞し、岐阜県ワークライフバランス推進エクセレント企業にも認定されることになりました。
株式会社リリフルHP
後半は、リリフルが今、注力している「マーブルクレヨン プロジェクト」について