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1日10分の免疫学

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「エッセンシャル免疫学第3版」の公開型自主勉のまとめ。
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2021年4月の記事一覧

1日10分の免疫学(72)がんと免疫④

がんに対する免疫応答はなかなか誘導できない本「腫瘍細胞を殺傷する免疫応答なかなか誘導できない」
大林「適応免疫は強力ゆえに、発動条件が厳しい!人為的に誘導しようとしても簡単には動いてくれない……流石は推しだ」

本「最初に発見されたCT抗原は、黒色腫に対する細胞傷害性T細胞の標的分子。MEGA(melanoma antigen encoding)-A1,MEGA-A3と名付けられた」

◆復習メモ

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1日10分の免疫学(71)がんと免疫③

1日10分の免疫学(71)がんと免疫③

腫瘍は免疫応答を逃れ、免疫応答を操作する本「腫瘍は免疫応答から逃れたり、免疫応答を操作したりする」
大林「それ詳しく知りたいです!」
本「腫瘍抗原の発現が減少したり、エピトープが変異したりした変異腫瘍細胞は、エフェクターT細胞や抗体から逃れる」
大林「変異による回避か……」

◆復習メモ
自然免疫応答は「非特異的」、適応免疫応答は「特異的」に機能する。
適応免疫を担うのは、T細胞とB細胞。
T細胞

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1日10分の免疫学(70)がんと免疫②

1日10分の免疫学(70)がんと免疫②

ウイルス感染とがんの相違点本「ウイルス感染とがんには重要な相違点があります。感染と比較するとがんに対する免疫応答の速さが異なる」
大林「えっ、速いの?遅いの?」
本「粘膜では、局所にいる微生物集団に対する持続的な免疫応答があるため、病原体の侵入に対し自然免疫と適応免疫は直ちに活性化される」
大林「あぁ、粘膜では普段から微生物集団で刺激されてるから準備運動はできてるわけね」

本「他の組織でも、感染

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1日10分の免疫学(69)がんと免疫①

1日10分の免疫学(69)がんと免疫①

第17章 がんと免疫系の相互作用大林「相互作用……?」
本「がんは、浸潤性をもつ異常な細胞増殖により生命に危険を及ぼす多種多様な疾患の総称。先進国の死因の20%を占め、がん患者の多くは高齢者である」
大林「やはり免疫系の老化が大きいのかな」
◆メモ
Immunosenescence 免疫老化
https://www.jcancer.org/v10p3021.htm

本「正常細胞の内部機構が、破綻

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1日10分の免疫学(68)自己免疫疾患④

1日10分の免疫学(68)自己免疫疾患④

胸腺とT細胞の老化は自己免疫に関与する本「胸腺やT細胞集団の老化は自己免疫に関与する」
大林「あっ、それはとても知りたいです!」
本「自己免疫疾患の防止のために、T細胞の免疫寛容の維持は重要である」
大林「なのに胸腺の退縮が早いんですよね……容赦ない世代交代」
本「胸腺の退縮は、生後すぐに始まると言われている」
大林「NHKスペシャル人体で言ってたのより早い!」

↓大林の人生を大きく変えた番組

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