マガジンのカバー画像

1日10分の免疫学

74
「エッセンシャル免疫学第3版」の公開型自主勉のまとめ。
運営しているクリエイター

2020年11月の記事一覧

1日10分の免疫学(48)自然免疫と適応免疫の共進化⑥

1日10分の免疫学(48)自然免疫と適応免疫の共進化⑥

第12章 自然免疫と適応免疫の共進化
まとめ本「NK細胞は、受容体遺伝子の再編成を行わない唯一のリンパ球である」
大林「ということは、NKT細胞はするってことかな」

◆復習メモ
リンパ球:リンパにたくさんいるから名付けられた。
リンパ(リンパ液):細胞間を流れる細胞間質液(間質リンパ)とリンパ管の中を流れるリンパ液がある。

<リンパ球の種類>
B細胞
T細胞
NK細胞←発見自体は早かったがリン

もっとみる
1日10分の免疫学(49)生体防御機構の破綻①

1日10分の免疫学(49)生体防御機構の破綻①

第13章 生体防御機構の破綻大林「タイトルが怖いなぁ」
本「病原体は、免疫システムを回避したり、破壊したりする」
大林「あ~、インフルエンザウイルスみたいに変異することで記憶された免疫を回避するのと、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus:HIV)みたいに免疫細胞(主にマクロファージとヘルパーT細胞)に感染することで免疫システムを破壊するやつか」

本「回避

もっとみる
1日10分の免疫学(50)生体防御機構の破綻②

1日10分の免疫学(50)生体防御機構の破綻②

本「細菌由来のスーパー抗原はCD4T細胞を非特異的に活性化させ、免疫系に悪影響をもたらす」
大林「スーパー抗原とは?非特異的にってどういうこと?」

◆復習メモ
免疫応答は、自然免疫と獲得免疫に分類される。
※2つにはっきり分類されるのではなく、両者は密接な関係。

自然免疫:一定の特徴をもつもの(=抗原)に反応する。[非特異的]
獲得免疫:T細胞とB細胞が担当。T細胞とB細胞はそれぞれ異なる受容

もっとみる
1日10分の免疫学(51)生体防御機構の破綻③

1日10分の免疫学(51)生体防御機構の破綻③

§ 先天性免疫不全症について(つづき)CD18遺伝子の変異による免疫系への影響本「CD18遺伝子の変異で白血球接着不全症が起こる」
大林「何との接着?」
本「CD18分子は、白血球や単球が血管を離れて感染部位に侵入するために必要」
大林「つまりCD18分子の機能に問題が起きると、血管を巡回中の貪食細胞たちが感染現場に行けない……そりゃ大変だ」
本「白血球接着不全症の患児は感染を繰り返し、通常生後2

もっとみる