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これが終(つい)の車となるか?

自分の車、つい先日、マツダCX-3からCX-5に乗り換えた。ちょっとしたドライブ用途の車としては、おそらくこれが最後になるだろう。ここに至るまでいろいろ考えたりしたので、メモ的に残しておこう。
注)CX3、CX5ともにディーゼルエンジン車

前車CX3は、在職中最後の3年間の通勤車として選定。5年10ヶ月でトータル約14万キロ乗った。乗り始めから、自分の日常の車としては、まちがいなく最も優れた車と実感した。それまでのデミオと比べても、不調・修理などでディーラーに持ち込む回数も極めて少なかった。だから、CX3を終の車としてずっと乗り続けてもいいと思っていた。

実は3年前に退職したとき、退職金の一部を使い、MX30に乗り換えようかとも思った。退職後、追われるようなタスクの山から開放されたライフスタイルに合う車にしたいという思いがあった。MX30の開発主査の言葉「心が整う」というのに共感。試乗し、見積もりまで取ったが、結局、決断に至らなかった。(観音開きドアについて妻が強烈に拒否したためもある。)

ある時、代車がCX5のディーゼル車に当たったことがあった。この大きさの車を運転するは初めてだったが、パワフルかつ滑らかで軽快、大きさをあまり感じさせず運転しやすい。これなら、中古で購入しても満足度が高いと率直に思った。

SNSなどでつながっている同年代の知り合いで、退職後あるいは70歳を前にして、自分好みのクルマに乗り換えている人が結構いることに気づく。漠然とではあるが、自分も新しいクルマ、それもこれまでとはちょっと違うクルマに乗りたくなった。そんなとき、一度はオープンカーを所有してみたら?というコメントに接した。となると、ロードスターか。そこで、CX3でシートを一番低くしてみたり、一番高い位置にしてみて運転してみた。その結果、自分には低いシートは合わない、むしろ、CX3よりも格段に高いポジションのほうが好ましいということを自覚した。

一方で、これまでずっとマツダ一筋で来たが、この際、マツダにこだわらずに原点から見直してみようかとも思った。
結局消去法になってしまったが、方向性として、以下のようなことを確認した。
・外車は維持費がかかる、ディーラーなど何かあったときの対応が、私の地域では心配。ハイオク仕様は論外。値落ちしにくいといっても、この先(人生長くないので)下取りに出すようなこともない。ということで、多少興味はあるけど、自分の車としては範囲外
・ハイブリッドを含む電動車。あの、シャーとかウィーンという独特の音は生理的に受け入れられない。重いバッテリーを長距離運ぶ姿も疑問。マイルドハイブリッドも、手の込んだ事を追加する割には効果が薄い。
・CVT。以前デミオで経験したが、滑らかなのは良いが、(特にアップダウンのある高速道路などで)速度の感覚が掴みにくい。それが時間が経っても解消されない。そんなこともあり、自分が自分でダイレクトにクルマをコントロールする感覚=面白さに欠けるという印象が刷り込まれてしまった。
・4WD?はっきり行って、これまでの私の体験の中で、4WDを選択しなかったために後悔したという経験は皆無。冬道の発進、走破性は期待できるが、制動となると大した差がないらしい。気が大きくなる分リスクも大きくなりそう。初期費用と維持費(燃費)を考えると、他の項目に金をかけたほうがよさそうだ。
・ガソリン車。普通に走る分には軽快で音も静か。だが、高速のなだらかな登り坂や追い越しなどで、急にシフトダウンして、別の性格に変貌したかのようにいきなり回転数を上げるのが不満、余裕がない感じがする。NHKの番組のチコちゃん、急に豹変して、頭から湯気を出して大人を叱責するシーンがどうしても受け入れられない。それに近い感覚がある。
・納期。いまだに人気車の納期はありえないほど長い。この歳になると、半年先自分がどうなっているかわからない。いくら良い車で人気があるからといっても、納期が半年、1年というのは論外。対象外。

そんなことを考えると、結局マツダのディーゼル車しかない。そこで、再度マツダのラインナップと今後のモデルチェンジについてネットで調べてみると…。マツダにも電動化の波が押し寄せてきて、軒並みマイルドハイブリッドや、ストロングハイブリッドに置き換わるみたいだ。となると、ここ1,2年のモデルチェンジを待っているとかえって選択肢が狭まってしまう。
もうひとつ細かいこと。妻がCX30だが、マツダの第7世代だそうだ。メーターパネルの表示やウォーニングの音、ワイパーなども該当するようだ。ところが自分的には、表示や音の情報量が多すぎてとても煩わしい。

とまあ、あれやこれや屁理屈を重ねて、結局のところCX-5がターゲットということになった。

今年の5月末に、北海道をレンタカーで巡ることにした。それならこの機会にということで、CX-5の車種指定で予約。2.0LガソリンエンジンのCX-5を5日間、約1,000km運転できた。サイズ感、運転のしやすさはバッチリ。ただしエンジンはやはりディーゼルだよなぁ。燃費ももうちょい何とかならないかなという印象だった。
ということで、いよいよターゲットはCX-5の2.2Lディーゼルモデルに絞られた。

グレードについては比較的簡単に決定。ハンズフリーリアゲートオープナーとシートベンチレーションを必須としたので、スポーツアピアランスかエクスクルーシブの2択。問題はシートの素材。前者はブラックの本革、後者は紫っぽいブラウンのナッパレザー。ディーラーで両方のモデルを用意してもらって比較したが、内装トータルで、エクスクルーシブはちょっと趣味が合わない感じがして、内装で黒に赤いステッチが入っているほうのスポーツアピアランスに決定。

ボディーの色。これまでずっとブルー系で来ていたが、CX5のブルー系はちょっと濃すぎる感じ。MX30を考えたときは、ジルコンサンドメタリックにブラックのルーフが気に入ったが、軽自動車からSUVまで同系色が急に流行りだしたのでちょっと敬遠。次に、プラチナクォーツメタリックを候補にし、別の店舗に妻と一緒に見に行った。確かに、単純なホワイトとは違って、ちょっと魅力的。だけど、この色のクルマからは、妙齢の女性が降りてきて欲しいな。おじいさんじゃちょっと。それに妻の反応がいまいち。と、その近くに従業員さんのマシーングレープレミアムメタリックのクルマが止まっていた。妻が、これいいねと一言。えー!??いままでこの手の色(ガンメタ)が良い言ったことはなかったのに!実は自分自身も、昔からガンメタ系が好きだった。でも汚れが目立つということで、これまで一度も手にしたことのない系統の色。
考えてみると、CX5になると、自分で洗車するのはとても大変。だったらスタンド併設の洗車機を使ったほうが、楽できれいになるし、自分でゴシゴシするよりもクルマのためには良い。だったらガンメタ系にして基本洗車機を使うという方向でもいいのでは。と急に方針転換。

これでほぼ決まった。いつもの営業担当に連絡、契約時期などを相談したら、ちょうど今の時期がベストという話(以前も今がベストという返事だった。その時も7月だった。)

こうしてクルマ買い替えとなった。そうしたら、CX3の調子が少しおかしいことに気づいた。足回りからの異音がするのだ。CX5の契約時に見てもらったら、ハブベアリングからの音だとのこと。なんと絶妙なタイミング。それから納車日まで、だんだんと異音が大きくなって来る気がして、最後までハラハラした。でもCX3、本当に良いクルマだった。ありがとう。

ここで、後付で、今回の車選びについてのコンセプトや意義について振り返っておく。
1.(これまでの選定コンセプトと比較して)やや挑戦的な車種・装備(安全性サポートはもちろんのこと)
2.(老後のライフスタイルに関して)現状維持、既定路線にとどまらず外に向いた積極性を醸し出すシンボル的存在としての意義
3.(乗りこなす、活用するために必要な)自分自身の基礎体力UP、健康維持への意識強化

ということで、結果的に、これまでの車選びとは少し違った観点になったようだ。結構初めてのものが多い。
・初めての黒系メタリック(マシーングレープレミアムメタリック)
・初めてのモデル末期車購入
・初めての(全面)本革シート
・初めての上位グレードオーディオ(Bose)
・初めての市販フロアマット
・初めてのジャッキアップなし
そして、初めて自力でのタイヤ交換を断念。これからタイヤ預かり先を探さなくては…。

今度こそ、これが最後の車になるか?いや、どうなんだろう?
体力的に長距離ドライブができなくなったら、近場専用で、維持費のかからない小さな車に乗り換える可能性はありそうだ。それはもう、なるべく先に延ばしたいものだ。


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